M5 iPad Pro vs. Galaxy Tab S11 Ultra：最新タブレット徹底比較

Appleが次世代M5チップを搭載したiPad Proを投入する直前、Samsungは最新タブレット「Galaxy Tab S11 Ultra」を発表しました。今回は、両社のフラッグシップモデルを徹底比較し、それぞれの優位性を探ります。

 ディスプレイとデザイン：大画面とアンチグレア

まずディスプレイに関して、iPad Proが13インチであるのに対し、S11 Ultraは14.6インチとさらに大型です。両モデルともに鮮やかなOLEDディスプレイを採用していますが、Samsungはマットコーティングを標準搭載し、追加費用なしで反射を抑えることができます。また、両モデルともに驚くほど薄い5.1mmの筐体を実現しており、その軽量性も特筆すべき点です。

 ストレージとスタイラス：拡張性と付属品

ストレージの拡張性ではS11 Ultraに軍配が上がります。microSDカードスロットを備え、最大2TBのストレージ増設が可能です。一方、iPad Proは自己でのストレージアップグレードには対応していません。RAMは両モデルともに最大16GBを提供します。スタイラスに関しては、SamsungはS Penを本体に同梱しているのに対し、AppleはApple Pencil Proを別売としています。S Penは書き心地が改善されていますが、依然としてApple Pencilの精度には一歩譲るとされています。

 PCライクな体験とOS：DeXモードとAIの統合

PCのような使用感を求めるなら、SamsungのDeXモードが大きな強みとなります。外部ディスプレイやテレビに接続すると、UIがデスクトップ用に最適化され、デュアルスクリーンでの作業も可能です。iPadも外部ディスプレイには接続できますが、DeXのような体験には遠く、iPadのマルチタスク機能の範囲に限定されます。OSはS11 UltraがAndroidを搭載し、深いAI統合が特徴です。Drawing Assist、Writing Assist、カメラ連携のGemini Live、そしてフルGeminiサポートといった機能を提供し、AppleにはないAI体験が可能です。

 性能と耐久性：M5の圧倒的性能とIP68耐水

パフォーマンス面では、iPad ProのM5チップが圧倒的な優位性を誇ります。S11 Ultraは3nm MediaTek Dimensity 9400+チップを搭載していますが、多くのベンチマークテストでiPad Proはほぼ2倍の速度を示します。耐久性ではS11 Ultraが優位で、IP68の防水防塵性能を備え、水没にも耐えられます。一方、iPad Proには耐水機能がありません。

 アプリエコシステムと周辺機器：プロ向けアプリとキーボード

アプリのエコシステムは、依然としてApple App Storeがより充実しており、タブレット向けに最適化されたプロレベルのアプリが豊富に揃っています。Samsungのプラットフォームでは利用できないプロ向けアプリも多数存在します。キーボードケースについては、iPad ProのMagic Keyboardにはトラックパッドが搭載されていますが、S11 Ultraのキーボードケースにはトラックパッドがありません。

総合的に見ると、S11 Ultraはデスクトップライクな体験、ストレージ拡張性、AI機能、耐水性能に優れる一方、iPad Proは圧倒的なパフォーマンス、充実したアプリエコシステム、そしてより洗練されたスタイラス入力が魅力です。どちらを選ぶかは、ユーザーの用途と優先順位によって大きく左右されるでしょう。