Meta、元AppleのUIデザイン責任者アラン・ダイ氏を迎え新スタジオ設立 「知能を新たなデザイン素材に」

Metaは本日、マーク・ザッカーバーグCEOの発表により、新たなクリエイティブスタジオを立ち上げることを明らかにしました。このスタジオは、元Appleの著名なUIデザイナーであるアラン・ダイ氏がチーフデザインオフィサーとして指揮を執り、デザイン、ファッション、テクノロジーを融合させながら、「知能を新しいデザイン素材」として捉える画期的な取り組みを進めます。

ダイ氏はこれまで、Appleのヒューマンインターフェースデザイン担当副社長を務めていましたが、Metaへの移籍に伴い同社のデザイン部門を牽引することになります。ザッカーバーグCEOはソーシャルメディアサイトThreadsへの投稿で、「この新しいスタジオは、デザイン、ファッション、テクノロジーを結集し、次世代の製品と体験を定義する」と説明。さらに、「知能を新しいデザイン素材として扱い、それが豊富で高性能、人間中心になった場合に何が可能になるかを想像したい」と意気込みを語りました。

Metaは、このスタジオを通じて社内のデザインの地位を高め、クラフトマンシップ、創造的ビジョン、システム思考、そしてハードウェアとソフトウェアを結びつける象徴的な製品構築の深い経験を持つ才能あるグループを結集する計画です。ザッカーバーグCEOは、AIグラスなどのデバイスが技術や人との繋がり方を大きく変える新時代に入ると強調し、「これらの体験を自然で真に人間中心のものにすることが最も重要だ」と述べました。新スタジオは、すべてのインタラクションを思慮深く、直感的で、人々に貢献するものにすることを目指します。

今回のダイ氏の加入に加え、MetaはAppleのヒューマンインターフェースデザインチームに10年間在籍していたビリー・ソレンティーノ氏も迎え入れます。両氏はAppleのiOS 26 Liquid Glassの再設計にも携わっていた経験を持ちます。新スタジオには、既存のインダストリアルデザインチームや、メタバースデザイン・アートチームも統合される予定です。

現在、Quest VRヘッドセットやRay-Ban、OakleyとのコラボレーションによるAIスマートグラスを販売しているMetaは、ハードウェア分野へのさらなる拡大を目指しており、拡張現実（AR）グラスの開発にも注力しています。

アラン・ダイ氏は2006年にAppleに入社し、2012年にはジョニー・アイブ氏のチームでiOS 7のデザインを担当。2015年からはAppleのユーザーインターフェースデザインチームを率いてきたベテランデザイナーです。ジョニー・アイブ氏と共に働いた数少ないデザイナーの一人としても知られており、Metaでの勤務は12月31日から開始される予定です。