Apple、WeChatゲーム内課金から手数料獲得へ 中国スーパーアプリの収益モデルに新展開
長年の懸案事項だった中国の巨大SNSアプリ「WeChat（ウィーチャット）」のiPhone版におけるゲーム内課金について、Appleがついに手数料を受け取ることで合意した。これにより、広大な中国市場でのAppleの収益モデルに大きな変化がもたらされる見込みだ。
Tencentが運営するWeChatは、メッセージング機能に留まらず、ゲームの購入など中国ユーザーの日常生活のあらゆる側面をカバーする多機能な「スーパーアプリ」として知られる。米国ユーザーがApp Storeで個別のゲームアプリを購入するのに対し、中国ではこの単一のWeChatアプリを通じて全てが行われる。Appleはこれまで、この巨大なアプリ内エコシステムから直接的な収益を得ていなかった。
AppleはTencentのWeChat内に独自のストアを持つなど、以前から協力関係にあったものの、ゲーム内課金からの収益分配は未解決の課題だった。今回の合意により、WeChat内で配布されるiPhone向けゲームのアプリ内課金からもAppleが手数料を得られるようになり、両社の収益分配のあり方に新たな展開を迎えることとなる。
