Apple Watch SE 3が高評価を獲得：常時表示、バッテリー強化で価格据え置き
Macworldのレビューによると、Apple Watch SE 3は、快適な装着感、常時表示ディスプレイ、優れたバッテリー寿命、そして手頃な価格が大きな魅力として高く評価されています。一方で、一部の高度な健康機能が依然として不足している点も指摘されています。
しかし総合的には、常時表示ディスプレイ、バッテリー性能の向上、急速充電、耐傷性の強化、新たな健康機能、ジェスチャー操作の拡充、オンデバイスSiri、そして5G対応といった多数のアップグレードが、既存の魅力的な製品をさらに進化させた「非常に印象的なアップグレード」と結論付けられています。
Seriesモデルの手頃な代替品として
Apple Watch SE 3は、399ドルのSeries 11や799ドルのUltra 3に予算が届かないユーザーにとって、わずか249ドルからという価格設定で非常に魅力的な選択肢となります。今回発売された第3世代モデルは、大幅な機能強化が施されながらも、価格は前モデルのSE 2から据え置かれています。
デザインとディスプレイ：常時表示が大きな進化
デザイン面では、SE 3はこれまでのSEシリーズと同様に、数年前のSeriesモデルのシャーシと画面サイズを踏襲しており、Series 6（2020年）に近い外観を維持しています。スマートウォッチのデザイン進化が緩やかであるため、これは大きな問題とはなっていません。角が丸い長方形の筐体、ブラッシュ加工の金属エッジ、光沢のある画面、マットな裏面という構成は従来通りで、快適な装着感と直感的な操作性を提供します。
ディスプレイサイズはSE 2と同じで、40mmモデルで1.57インチ、44mmモデルで1.78インチです。最新のSeriesモデルよりは小さいものの、最も重要な変更点は、SEシリーズで初めて「常時表示ディスプレイ」が採用されたことでしょう。非アクティブ時でも画面が完全に消えることなく、時刻や基本的な情報が暗く表示されるため、手首をひねったり画面をタップしたりすることなく情報を確認できます。この機能はバッテリー消費への影響が懸念されますが、後述の通り、SE 3のバッテリー性能では問題がないとされています。また、画面には強化されたIon-Xガラスが採用され、従来比4倍の耐クラック性能を謳っています。
新機能：健康、ソフトウェア、5G対応
健康機能面では、新たに「夜間の手首温度トラッキング」「回顧的排卵推定」「睡眠時無呼吸通知」がSEシリーズに加わりました。これらはSeriesモデルでは2023年以前から提供されていた機能であり、Macworldのレビューでは、全体的なユーザー体験への影響は小さいと評価しています。心拍センサーや睡眠トラッキングなど、既存の主要な健康・フィットネス機能は引き続き利用できますが、Series 4で導入されたECGセンサーやSeries 6で導入された血中酸素濃度測定機能は、SE 3には搭載されていません。
ソフトウェア面では、watchOS 26で追加された「手首フリックジェスチャー」に対応し、通知の解除などが片手で可能になりました。また、オンデバイスSiriの搭載により、音声操作がよりスムーズで高速になり、ワークアウト開始やタイマー設定などがiPhoneを介さずに可能になりました。接続性では、SeriesやUltraラインと同時に5Gサポートが追加され、より高速なモバイル通信が利用可能となり、iPhoneからの独立性がさらに高まる可能性を秘めています。
優れたバッテリー寿命と急速充電
バッテリー寿命に関して、Appleの公式発表では過去のSEモデルと同じ18時間とされています。しかし、Macworldの検証によると、SE 3の内部バッテリー容量は12%増加しており、これはSeries 11（10～11%増）やUltra 3（6%増）を上回る増加幅です。Macworldは、常時表示ディスプレイなどの新機能による電力消費増を相殺するためか、あるいはAppleが安価な製品の魅力を意図的に低く見せている可能性を指摘しています。
実際のテストでは、バッテリー持続時間は非常に優れており、就寝時に50～70%残っていることが多く、睡眠トラッキング後も30～50%残存し、2日目午後の遅くまで、時には3日目の早朝まで持続したと報告されています。また、新しく追加された急速充電機能により、約45分で80%まで充電可能で、15分で8時間分の使用が可能となり、睡眠トラッキングなどで日中に充電する際に利便性が向上しています。
価格と総合評価
Apple Watch SE 3は、40mm（GPSモデル）が249ドルから、44mm（GPS+セルラーモデル）が329ドルからで提供されます。多数のアップグレードが施されながら、前モデルと同じ価格で販売されるため、Macworldはこれを「優れたコストパフォーマンス」と評価しています。
最終的にMacworldは、常時表示ディスプレイ、バッテリー性能の向上、急速充電、耐傷性強化、新健康機能、ジェスチャー対応、オンデバイスSiri、5G対応といった大幅な機能強化が、価格据え置きで実現された点を高く評価し、Apple Watch SE 3を強く推奨しています。Series 11は、より大きな画面や追加の健康機能を提供するものの、150ドル高い価格を考慮すると、SE 3が提供する機能はスマートウォッチとして十分であり、手頃な価格で必要な機能が揃っていると結論付けています。
