macOS外部起動ドライブ、セキュリティ強化で事前準備必須に

macOSの最新バージョン「macOS Tahoe」では、外部起動ドライブの作成自体は引き続き可能ですが、その運用方法が以前から大きく変更されました。かつては内部ストレージが故障した際の「命綱」として機能した外部起動ドライブですが、今後は内部ドライブの障害に備え、事前に特定の準備を済ませておくことが必須となります。

この変更は、Appleがセキュリティを強化する方針によるものです。外部ドライブからのMac起動は、問題診断や作業の継続に役立つ一方で、潜在的なセキュリティリスクをはらんでいます。理論上、悪意のある人物が外部ドライブを使用すれば、Macの内部ストレージや接続されたデータへの不正アクセスが可能になるためです。

現在のMacに搭載されているSSDストレージは、従来のHDDに比べて劇的に故障しにくくなっており、外部からの起動が必要となる機会は減少しているかもしれません。しかし、万が一の事態に備えるためには、外部起動ドライブは依然として有効な手段です。macOS Tahoeでは、その利便性を享受するためには、あらかじめ適切な設定を施しておくことが不可欠となり、ユーザーはより安全にMacを運用できるようになる一方で、突然のトラブル発生時に備えるには事前の準備がこれまで以上に重要になります。