Apple TV+ドラマ「The Savant」配信延期 主演チャステインが異議表明

Appleは先日、Apple TV+の新作ドラマ「The Savant」の配信を延期すると発表しました。
同作のテーマと現在の政治情勢を考慮した決定とみられますが、これに対し主演を務める女優ジェシカ・チャステインが、Appleの判断に同意しないとの声明を発表し、波紋を呼んでいます。

チャステインは自身のInstagramで声明を発表。
Appleとの素晴らしい協力関係とチームへの深い敬意を示しつつも、「The Savant」の配信延期については意見が一致しないと明言しました。

彼女は、過去5年間で米国を襲った多くの暴力事件に言及。
例えば、ミシガン州知事への誘拐未遂、1月6日の連邦議会議事堂襲撃、トランプ大統領への暗殺未遂、ミネソタ州での民主党議員暗殺、ペロシ下院議長の夫への襲撃、保守系コメンテーターのチャーリー・カーク暗殺、そして300件を超える学校銃乱射事件などを挙げました。

これらの事件は、政治的スペクトルを超えた広範な暴力的思考の表れであり、これらと向き合うべきだと主張しています。

チャステインはさらに、「The Savant」が「暴力が起こる前にそれを阻止するために日々奮闘するヒーローたち」を描いた作品であると説明。
彼らの勇気を称えることは「これまで以上に喫緊の課題」だと強調しました。
作品がこれほど時事問題と関連していることは不本意ながらも、それが現実であると述べました。

「The Savant」は、オンラインのヘイトグループに潜入し、大規模な攻撃を防ぐ女性を描く犯罪スリラーです。
当初は9月26日（金）に配信開始予定でしたが、Appleは静かに情報を削除しました。

Appleはこの延期決定について公式なコメントを出していませんが、保守系コメンテーター、チャーリー・カーク氏の死を取り巻く緊張が影響した可能性が指摘されています。

チャステインはAppleの決定を尊重しつつも、作品が一日も早く視聴者に届けられることを願っており、具体的な配信時期については未定の様子です。