macOSで懐かしの「Control Strip」が復活：無料アプリ「RetroStrip」登場
かつてMac OS Classicユーザーに愛されたコントロールバー「Control Strip」が、現代のmacOSで「RetroStrip」として復活しました。この無料アプリケーションは、Mac OS X以降のDockに代わる、あるいはそれを補完する新たなツールとして注目されています。
# 「Control Strip」とは？その歴史と現代の価値
「Control Strip」は、1994年にSystem 7.1で初めて登場したMac OSの画期的な機能でした。PowerBookシリーズを皮切りに、System 7.5.3以降は全てのMacintoshで利用可能に。音量、画面解像度、色深度といった様々な設定をワンクリックで調整できる便利なツールとして、多くのユーザーに重宝されました。しかし、Mac OS Xで多機能なDockが登場すると、その役割を終え、歴史の彼方に消えていきました。
現代のmacOSにおいて、Dockは多くの機能を提供する一方で、画面スペースを占有するという課題も抱えています。「RetroStrip」は、このDockの代替あるいは補完として、頻繁に使うアプリケーションやファイルへのアクセスを、邪魔にならないコンパクトなバーで提供します。
# 「RetroStrip」の主な機能とカスタマイズ性
「RetroStrip」は、過去の「Control Strip」のコンセプトを忠実に再現しつつ、現代のmacOSに合わせて様々なカスタマイズが可能です。
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簡単なアクセス
: アプリケーション、ウェブサイト、フォルダ、メールリンクなどをボタンとしてバーに割り当てることができます。ドラッグ＆ドロップでの設定も可能です。
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ワンクリック操作
: 割り当てられたリンクが一つのみの場合、ボタンをワンクリックするだけで目的の項目を開くことができます。
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豊富なアイコン
: クラシックMac OS風（1996年）から、1984年〜2024年の様々なアイコンモチーフを選択できます。
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レイアウトの自由度
: コントロールバーは水平または垂直に配置でき、日付表示やメモ帳（スクラッチパッド）機能を追加することも可能です。
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表示オプション
: ボタンを大きく表示する「Super-Sized」オプションや、バーを一時的に縮小・非表示にする機能も備わっています。
設定は専用のコントロールパネルから行い、インターフェースは英語のみとなっています。
# 課題と利用環境
一方で、「RetroStrip」にはいくつかの課題も指摘されています。割り当てられたボタンのアイコンが汎用的で、元の「Control Strip」のように何にリンクしているかを視覚的に把握しにくい点です。マウスカーソルを合わせた際のツールチップ（説明表示）も、現状では不安定な動作が確認されています。
「RetroStrip LE」パッケージは無料で提供されており、公式サイトからダウンロードできます。追加のアイコンテーマ（Next-StyleやOS X Aquaなど）は有料で、それぞれ2ドル、または3つまとめて5ドルで購入可能です。利用にはIntelまたはApple Siliconを搭載したMacと、macOS 15.2以降のOSが必須となります。
