Appleは、初代Macintoshの2.5インチレプリカである小型デバイス「Pico Mac Nano」の完成品について、製造元である1-bit rainbowに対し販売停止命令を出した模様です。これにより、同製品の完成品の将来に「大きな疑問符」が投げかけられています。

1-bit rainbowを運営するニック・ギラード氏が顧客宛てのメールで明らかにしたところによると、Appleの商標および著作権グループが販売停止命令を発行したとのことです。現在、ギラード氏はAppleと協議を進めており、完成品の注文受け付けは「間もなく」停止される見込みです。ただし、注文停止措置が適用されるまでは、顧客は支払いをせずに注文を入れることが可能です。

対象となっているのは、79.50ポンドの「Fully Assembled Collector’s Edition」と、箱なしの58ポンドの完成品バージョンの2製品です。既に支払い済みの既存注文については、ギラード氏は9月6日までに全件発送される見込みだと述べています。注文のキャンセルを希望する顧客は、info@1bitrainbow.com宛に注文番号を記載したメールを送ることで対応してもらえます。

ギラード氏はメールの中で、「Appleは販売停止命令を出す権利を十分に持っているだけでなく、プロジェクトに対して非常に親切かつ丁寧だった」と述べ、Appleの対応を評価しています。また、Pico Mac Nanoで動作するMac 128Kエミュレータソフトウェアである「Pico Micro Mac」プロジェクトに対しては、著作権侵害の訴えがなかったことも明らかにされています。

なお、今回の停止命令は完成品にのみ適用され、1-bit rainbowは引き続き、顧客が自身でPico Mac Nanoを組み立てるための個別パーツの販売は継続するとのことです。