Epic Games、英規制当局の措置に不満表明 「フォートナイト」iOS版の復帰不透明に

ゲーム開発会社Epic Gamesは26日、英国の競争市場庁（CMA）がAppleとGoogleに対して検討している規制措置について批判を表明しました。CMAの現在の焦点では、人気ゲーム「フォートナイト」のiOS App Store（英国版）への復帰が不確実になるとの見方を示しています。

CMAは、新たなデジタル競争法に基づきAppleとGoogleを「戦略的市場地位」に指定し、App StoreおよびPlay Storeの運営方法に指示を与える権限を持つ方針です。しかし、Epic Gamesが問題視しているのは、CMAが代替アプリストアを通じた「サイドローディング」の義務化ではなく、Appleの反ステアリング（外部誘導禁止）規則やアプリ審査プロセスに重点を置いている点です。

Epic Gamesは、CMAがモバイルエコシステムの開放を優先していないため、今年中の英国でのiOS向けEpic Games Storeの展開が困難になり、「フォートナイト」のiOS版への復帰も「不確実になった」と述べています。

同社は、自由市場には消費者により良い価格やサービスを提供する複数のストア間の競争が不可欠であると主張。競争がない場合、独占企業が市場価値を独占し、クリエイターや消費者が不利益を被ると指摘しています。

また、Epic GamesはAppleの反ステアリング規則について、「長年の悪意ある順守」につながると懸念しており、Appleが欧州でデジタル市場法（DMA）に対して「制限、妨害、不当な手数料」を用いて「愚弄した」と指摘。AppleとGoogleは、「アプリ外での決済を利用するアプリに対する手数料の課金や差別を完全に阻止されるべきだ」と訴えています。

さらにEpic Gamesは、CMAがストア競争に関する検討を2026年まで行わない計画であることについて、「暗いニュースだ」と語っています。