米国政府がスイスの税務調査を支援するため、米IT大手アップルに対し個人データの提出を求めている問題で、連邦検察当局がカリフォルニア州の連邦裁判所に召喚状の強制を要請しています。対象となっているユーザーはこれに反発しており、法廷闘争の様相を呈しています。

連邦検察当局は、スイスとイタリアの二重国籍を持つクリスティアン・カルーソ氏を巡るIRS（米内国歳入庁）のアップルに対する口座記録提出要求について、その阻止を目指すカルーソ氏側の訴えを却下するよう裁判所に求めています。カルーソ氏はスイスでの租税債務の可能性があるとして調査を受けています。

カルーソ氏はIRSの召喚状の執行停止を求め、カリフォルニア州北部地区の連邦地方裁判所に提訴しました。IRSはアップルのクパチーノ本社に対し、2016年から2023年までの加入者名、住所、セッション時間、接続記録、支払い方法、IPアドレスなどの記録を求めています。

これらの情報には多くの個人情報が含まれており、プライバシー保護の観点からも注目されています。