アップルCEO退任報道に食い違い、ブルームバーグ記者は「時期尚早」と否定

今月初め、米経済紙フィナンシャル・タイムズ（FT）は、アップルのティム・クック最高経営責任者（CEO）が早ければ来年にも退任する準備を進めていると報じました。FTの報道によると、次回の決算発表（1月下旬）前には新CEOの指名は見送られる可能性が高いものの、年初に発表があれば、6月の開発者会議（WWDC）や9月のiPhone発表イベントに先立ち、円滑な経営陣交代を可能にするとしていました。

しかし、ブルームバーグのマーク・ガーマン記者は、このFTの報道に疑問を呈しています。自身のニュースレター「Power On」で、クック氏が来年1月下旬から6月の間に退任すれば「衝撃を受けるだろう」と述べ、「最近得た情報に基づくと、来年半ばまでの退任は考えにくい」と強く否定しました。

ガーマン氏によると、社内でもクック氏が間もなく退任する兆候はほとんど見られないといい、FTの報道を「時期尚早で、単なる誤報だ」と切り捨てています。

今年65歳を迎えたクック氏は、2011年8月からアップルのCEOを務めています。退任時期が来れば、ハードウェアエンジニアリング担当上級副社長のジョン・ターナス氏が後任の最有力候補とされています。