Appleは先日、AI開発者にとって特に興味深い新機能を複数含むmacOS Tahoe 26.2 beta 3をリリースしました。

今回注目されるのは、M5チップの「Neural Accelerator」をオープンソースのMLXフレームワークで活用できるようになった点です。MLXは、数値シミュレーション、科学計算、機械学習など幅広いアプリケーションでの利用が想定されており、Appleの発表によると、Neural Acceleratorの効果によりM5チップはM4に比べて19～27%の高速化を実現しています。

また、Mac Studioを用いたAIクラスターの構築が大幅に簡素化されました。開発者は、これまでのRDMAイーサネットカードや光モジュールに代わり、Mac StudioのThunderbolt 5接続を利用することで、はるかに簡単にAIクラスターを構成できるようになります。

例えば、M3 Ultra Mac Studio 4台からなるクラスターが構築され、一般的なGPUクラスターの10分の1となる500ワット未満の電力で動作し、実験的なAIソフトウェア「Exo 1.0」の実行に成功した事例も報告されています。

このベータ版には、ビデオ通話中に画面に表示される新しい「Edge Light」エフェクトなど、AI関連以外の機能も含まれています。興味のある開発者は、Apple Developer Programに参加することで、macOSを含むApple OSの各種ベータ版にアクセス可能です。