新型iPad Pro M5、市場最高のタブレットとして登場 – ディスプレイとAI性能が大幅進化
Appleは、最新のM5チップを搭載した新型iPad Proを発表しました。卓越したディスプレイ品質、大幅に強化されたAI性能、そしてエントリーモデルでのRAM増量により、現行市場で最高のタブレットとの高い評価を得ています。一方で、前モデルのM4からの劇的な性能向上は限定的であり、手頃な価格のiPad Air M3も強力な競合として存在することが指摘されています。
# 比類なきディスプレイと洗練されたデザイン
新型iPad Proは、13インチモデルでわずか5.1mmという驚異的な薄さを実現し、堅牢なアルミニウム筐体と相まって、高級感と耐久性を両立しています。ディスプレイには画期的なTandem OLEDを採用。最大1,000ニト（HDRコンテンツでは1,600ニト）の輝度と、1Hzから120HzのアダプティブProMotionテクノロジーにより、他のiPadを凌駕する鮮明な色彩と滑らかな表示を提供します。特にプロフェッショナルな画像・動画編集には「リファレンスモード」を搭載。1TBおよび2TBモデルでは、反射を大幅に低減するナノテクスチャガラスも選択可能です。
# M5チップの性能：AIグラフィック処理が飛躍的に進化
搭載されたM5チップは、M4チップと比較してメモリ帯域幅が増加し、高速なレイトレーシングをサポートします。CPU性能はM4比で約12%向上し、2021年のM1モデルからは約2倍の処理能力を示します。特筆すべきはAI処理能力で、グラフィックカードを使用するタスクではM4の2倍以上の性能向上を達成。AI画像生成アプリ「Draw Things」では、M4モデル比で最大2.5倍の高速化が確認されました。また、エントリーモデルのRAMが8GBから12GBに増量され、より多くのタスクをスムーズに処理し、長期的な性能維持に貢献します。
# 高速ストレージ、Wi-Fi 7、改良された通信機能
内蔵SSDはベンチマークによって速度に幅があるものの、M4モデルより高速化しています。Thunderboltインターフェースは引き続き高速なデータ転送を可能にし、外部SSDへの転送も高いレベルを維持します。通信面では、最新のWi-Fi 7およびBluetooth 6に対応し、AirDropやホットスポットの速度が大幅に向上しました。5G性能も最大50%強化されましたが、セルラーモデルはeSIMのみの対応となるため注意が必要です。
# カメラとオーディオ、バッテリー性能
背面カメラはフラッシュとLiDARスキャナを搭載し、文書撮影やARアプリケーションに威力を発揮しますが、画質は最新のiPhoneには及びません。一方で、ビデオ通話に最適化された前面カメラと、高品質な4つのスピーカー・4つのマイクシステムは、会議やエンターテインメント体験を向上させます。バッテリー容量は前モデルと同等ですが、充電速度が改善され、30分で約50%の充電が可能になりました。動画再生では最大14時間の長時間駆動を実現します。
# 購入の判断：プロユーザー向けの高機能、既存ユーザーは慎重に
新型iPad Pro M5は、その優れたディスプレイ、突出したAI性能、そして総合的な処理能力において、市場最高のタブレットであることは間違いありません。Apple純正のキーボードケースを組み合わせることで、多くのユーザーにとってMacBookの代替となり得るでしょう。しかし、M4モデルからのアップグレードは性能向上幅が限定的であるため、必ずしも推奨されません。プロアプリを使用しないユーザーやコストを重視する層には、はるかに安価なiPad Air M3も強力な選択肢となるでしょう。本機は、最先端の技術と最高のパフォーマンスを求めるプロフェッショナルなユーザーに最適な一台と言えます。
