元Apple従業員サム・スンさんが、自身の名前が競合他社サムスン（Samsung）と酷似していることで世界的な話題となり、最終的に改名するに至った経緯を明らかにし、注目を集めています。

この話題は2012年に遡ります。当時、Appleの小売店で勤務していたサム・スンさんの名刺画像がRedditに投稿されると、その珍しい名前がネット上で瞬く間に拡散されました。

Appleは彼に連絡を取り、状況を把握しているか尋ねたため、スンさんは解雇されるのではないかと不安に陥ったといいます。「とても怖く、ただ静かに仕事を続けたいと思っていました」と当時を振り返っています。

報道陣が店舗に押し寄せると、Appleは彼を売り場から外し、従業員には顧客からの問い合わせに対し、彼の身元を明かさないよう指示が出されました。ビジネスカードも回収され、最終的にこのジョークは収束していきました。

スンさんは2013年にAppleを退職し、2014年には慈善目的で自身の旧名刺や制服の一部をオークションに出品しています。

改名したのはApple退職後のことでしたが、その決断はネット上で有名になった経験が直接的な原因でした。「ネットのジョークとして知られたくなかった」と語る彼は、最終的に姓を「ストゥーアン（Struan）」に変更しました。この新しい姓は、彼のお気に入りのスコットランドの地名に由来するといいます。

スンさんは改名を後悔していないものの、当時の自分には「面白いこととして受け止め、仕事についてストレスを感じないように」と伝えたいと語っています。