# Razer Joro、Macユーザー待望の新型キーボード登場 – Magic Keyboardの強力な代替か

ゲーミングデバイス大手のRazerは、コンパクトな新型キーボード「Razer Joro」を2025年5月上旬に発表しました。モバイル利用を想定した本製品ですが、Macユーザーにとっては画期的な選択肢となる可能性があります。Razer初のMacキー（ダブルプリント）対応キーボードであり、Apple Magic Keyboardに驚くほど近い使用感と機能性を実現していると評価されています。

 デザインと使い心地：上質なアルミニウムと静音設計

Razer Joroは、Razerらしいシンプルなオールブラックデザインを採用。プラスチックベースとアルミニウム製トップカバーの組み合わせにより、高品質な打鍵感と軽量化（約374g）を両立しています。29.8 × 11.2 × 1.65cmというコンパクトなサイズで、MacBookのバッグにも容易に収納可能です。

打鍵感は、MacBookやMagic Keyboardと同様のシザースイッチを採用しており、正確で馴染みやすい感触を提供します。特筆すべきは静音性で、Apple製キーボードよりも著しく静かなため、静かな環境での作業に適しています。キーレイアウトは75%サイズでテンキーレス。右シフトキーが若干小さい点や、スペースバーの横にFnキーを配置したことでスペースバー自体が短くなっていますが、片手でのメディアコントロールなどが可能になるなど、実用的な工夫が見られます。
なお、角度調整機能やTouch IDは搭載されていません。

 ゲーミング機能とMac対応ソフトウェア

ゲーミングキーボードらしく、Nキーロールオーバーやアンチゴーストといった高度な機能を備えています。また、Razer独自の「Snap Tap」機能を使えば、同時に2つのキーが入力された際に2つ目を優先することで、ゲームプレイでのキャラクターの動きをスムーズに保てます。

Macユーザーにとって朗報なのは、Razer設定ソフトウェア「Razer Synapse」が初のmacOS版として提供される点です。これにより、マクロ作成、特定のMacキーコンビネーション（Command Qなど）の無効化、キーの再割り当て、そして最大5つのプロファイルの本体保存が可能になります。オプションのRGBライティング「Razer Chroma」も設定可能ですが、バッテリー消費が著しいため、有線接続での使用が推奨されます。

 接続性とバッテリー寿命：驚異の長時間駆動（ライティングなしの場合）

Razer JoroはBluetoothで最大3台のデバイスと同時にペアリングでき、ボタン一つで切り替えが可能です。将来的には、より高速で安定したワイヤレス接続を提供するRazer Hyperspeed USBレシーバーにも対応予定。充電と有線接続にはUSB-Cポートを使用します。

バッテリー寿命は驚異的で、省電力モードで最長1,849時間（約77日間）の駆動を実現。RGBライティングをオフにした標準モードでも約1,195時間（約50日間）と長持ちします。ただし、RGBライティングを最大輝度で点灯させた場合、バッテリー寿命はわずか5時間にまで短縮されるため注意が必要です。充電しながらの使用も可能です。

 価格と結論：高価だが価値ある選択肢

Razer Joroの価格は129.99ドルと決して安価ではありませんが、Apple Magic Keyboard（Touch IDなし）と比較しても、より多くのキーと機能を備えながらも価格差は限定的です。Mac用キーボードとして優れた品質と機能性を提供しており、Touch IDやUK配列の欠点を除けば、Apple Magic Keyboardの洗練された代替品として非常に魅力的な選択肢となるでしょう。