Windows 10サポート終了でPC買い替え活発化、Macが出荷加速で恩恵

Windows 10のサポート終了期限が迫る中、PC業界では近年で最大規模の買い替えサイクルが進行しており、中でもAppleのMacが出荷台数を大きく伸ばし、主要な恩恵を受けていることが明らかになりました。

市場調査会社Counterpoint Researchの報告によると、2025年10月のサポート終了を控え、世界中のPC約4割が依然としてWindows 10で稼働しており、企業・消費者両チャネルで早期の買い替え需要が喚起されています。この動きが主要ブランドの出荷台数を押し上げており、Macも特に好調な伸びを見せています。

Counterpoint Researchのデータでは、AppleのMacは2025年第3四半期に世界出荷台数が前年同期比14.9%の大幅増を記録しました。新型MacBookへの需要に加え、企業でのApple製ハードウェア導入拡大が成長を後押しした形です。

PCベンダー別では、Lenovoが市場最大手として前年同期比17.4%増と最高の成長率を達成しました。Asusも14.1%増、HPは法人市場での浸透により10.3%増と堅調に推移しています。一方でDellは0.9%減となりました。上位5社で世界のPC市場の約4分の3を占め、小規模ブランドの出荷は横ばいか減少傾向にあります。

また、Counterpoint Researchは、ニューラル処理ユニット（NPU）を搭載し、AI機能を統合したシステムのマーケティングが開始されていることにも言及しています。現時点ではこれらのAI機能が大規模な販売促進の主因にはなっていませんが、企業は将来のAIワークフローを見据え、デバイスが時代遅れになる前にAI対応能力を調達要件に含め始めています。