iPhone販売予測、どこまで信頼できる？ Macworldがアナリストの見解に警鐘

Macworldのコラムニストは、iPhoneの販売予測に関するアナリストの見解に対し、長年の経験から疑問を呈しています。毎年のように繰り返されるiPhoneの生産削減報道は、多くの場合、需要の低迷ではなく、秋のイベント後の生産体制調整に起因する供給側の問題だと指摘します。

過去には、iPhone Xが「失敗作」と報じられましたが、これは非現実的な初期予測（4000万台販売）に基づいており、実際にはiPhone Xが四半期ベストセラーを記録し、全体のiPhone販売も好調でした。

さらに筆者が強く記憶しているのは、2011年にPyramid Researchのアナリストが「2013年にはWindows PhoneがAndroidを上回る」と大胆に予測した事例です。結果は全く逆で、Windows Phoneは市場から姿を消し、Androidが圧倒的なシェアを確立しました。このアナリストが現在AI分野を担当しているという皮肉な事実も紹介し、アナリストの提示する数字がいかに不確実であるかを強調しています。

こうした過去の事例を踏まえ、筆者はアナリストの数値は「曖昧」であると断じています。

そして最近、IDCが「iPhone 17の需要が好調で、AppleがSamsungに肉薄する」との予測を発表しました。初期段階では、下位モデルが堅調に推移し、iPhone 17 Airについては不透明な見方もあるとされています。

しかし、筆者はこれらの予測も単なる初期推定に過ぎず、正確な方向性を示す場合もあるものの、誤りである可能性も高いと警鐘を鳴らします。市場はこうした情報にすぐに反応し、Appleの株価が新高値を更新するといった動きを見せることにも触れながら、長年にわたるApple関連の取材経験から、アナリストの報告を過度に信用すべきではないと訴えかけています。

アナリストの予測は時に参考になるものの、過去には大きく外れた事例も多数存在するため、その信頼性には常に慎重な姿勢が求められると結論付けています。