米アップルが企業秘密の窃盗を巡り、有名リーカーのジョン・プロッサー氏らを提訴している件で、新たな進展が明らかになりました。

アップルは7月、プロッサー氏とマイケル・ラマッチオッティ氏に対し、同社の企業秘密を窃盗した疑いで訴訟を提起しました。訴状によると、両氏は元アップルのソフトウェアエンジニアのイーサン・リプニク氏の開発用iPhoneに不正アクセスし、当時「iOS 19」（後に「iOS 26」と改称）と呼ばれていたOSの詳細情報を入手し、利益を得ようと共謀したとされています。

プロッサー氏は、自身のYouTubeチャンネル「Front Page Tech」で「iOS 26」に関する様々な詳細情報を動画でリークしてきました。特に、アップルが2025年6月のWWDCで発表する数カ月も前に、「Liquid Glass」と名付けられた半透明の新デザインについて明らかにしていました。

裁判所の文書によると、今週、この訴訟に新たな動きがありました。

火曜日には、ラマッチオッティ氏のアップルからの訴状への回答期限が10月17日まで延長されました。これは、同氏が当初の8月14日の回答期限を過ぎてから弁護士を依頼したためとされています。

一方、金曜日にはアップルの弁護士が、プロッサー氏が訴状に応答せず、また裁判に出廷もしていないと述べました。これを受け、アップル側はプロッサー氏に対する「デフォルト判決（欠席判決）」を裁判所に請求しました。これが認められれば、裁判官はアップルの主張を支持し、同社が求める救済措置を認めることが可能となります。アップルは金銭的損害賠償に加え、プロッサー氏とラマッチオッティ氏が今後アップルの機密情報を開示することを禁じる差し止め命令を求めています。

プロッサー氏は、アップルからの訴訟に応答しない状況にもかかわらず、今週初めに「iPhone Air」のレビューを公開するなど、YouTubeでの動画投稿を継続しています。