Appleは本日、一部のApple Watchモデル向けに提供している「高血圧通知（Hypertension Notifications）」機能が、カナダで利用可能になったと発表しました。
この機能は、慢性的な高血圧の兆候を早期に把握し、ユーザーの健康管理をサポートすることを目的としています。

 対象モデルと利用開始時期

「高血圧通知」機能は、Apple Watch Series 9、Series 10、Series 11、Ultra 2、Ultra 3モデル（watchOS 26搭載）で利用できます。Apple Watch SEモデルは対象外です。
ユーザーは、ペアリングされたiPhoneの「ヘルスケア」アプリから本機能の設定が可能です。
なお、この機能は先月、米国を含む150以上の国と地域で既に提供が開始されています。

 機能の仕組みと注意点

この機能は、Apple Watchの光学式心臓センサーから得られるデータを分析し、ユーザーの血管が心拍にどのように反応するかを評価します。
アルゴリズムはバックグラウンドで30日間データを継続的にレビューし、一貫した高血圧の兆候が検出された場合にユーザーに通知を行います。

Appleは、本機能が血圧を直接測定するものではなく、具体的な血圧の数値も表示しないことを強調しています。
また、キャリブレーションは不要です。

 科学的検証と利用制限

Appleは、本機能が「厳格な科学的検証」を経ていると説明しています。
10万人以上の参加データを用いた高度な機械学習で開発され、2,000人以上の参加者による臨床研究でその性能が検証されたとのことです。

ただし、本機能は22歳未満のユーザー、既に高血圧と診断されている人、または妊娠中の人には使用が推奨されていません。
あくまで高血圧の兆候を知らせるツールであり、医療診断や治療に代わるものではないことに留意が必要です。