# iPhone Air レビュー速報：未来を掴む薄型デザインか、失われた機能の代償か

Appleの最新スマートフォン「iPhone Air」が、その驚異的な薄さと軽さで注目を集める一方で、高価格と引き換えにいくつかの機能で妥協を強いられていることが、海外レビューで明らかになりました。未来的な使用感と、過去に逆戻りしたかのような機能が混在し、「より少ないものに、より多く支払う」という評価が象徴的です。

 未来を思わせる革新的なデザインと耐久性

iPhone Airの最大の魅力は、その薄型軽量デザインにあります。史上最もスリムな5.6mmのボディと165gの軽さは、手にした瞬間に未来を感じさせると評価されています。6.5インチディスプレイを搭載しながらも片手で操作しやすい「Goldilocksサイズ」を実現し、ポケットへの収まりも抜群。薄さからは想像できないほどの高い耐久性も特筆すべき点で、Ceramic Shield 2の採用により、曲げや傷、ひび割れに対する耐性が飛躍的に向上しています。

また、18MPに強化されたフロントカメラ（Center Stage機能）は、広角・縦横に対応し、複数人の顔認識や低照度環境での撮影性能が大幅に向上。セルフィーやビデオ通話の体験を大きく変えるアップグレードとされています。

 高価格と引き換えに失われた機能

しかし、1000ドルを超える高価格にもかかわらず、iPhone Airにはいくつかの重要な妥協点が見受けられます。最も指摘されているのは、リアカメラがシングルレンズ仕様に「逆戻り」している点です。iPhone 7 Plus以降、プレミアムモデルに搭載されてきたデュアルカメラの恩恵が失われ、超広角や望遠、マクロ撮影が不可能に。空間ビデオの録画にも非対応です。

バッテリーライフも「並」と評価され、iPhone 13や14と同程度の容量のため、日中のヘビーユースには耐えられず、1〜2年後には毎日充電が必要になる可能性が示唆されています。スピーカーもモノラル仕様となり、旧世代のiPhoneと比較して音質・音量が明らかに劣り、安っぽいサウンドが日常的な使用に影響を与えています。

さらに、搭載されているA19 Proチップは、薄型デザインゆえの熱問題とGPUコアの削減により、今年の他のiPhoneモデル（iPhone 17や17 Pro）よりも性能が低い場合があることがベンチマークテストで判明しました。

 評価のまとめ

Macworldのレビューでは、iPhone Airの薄さや軽さといった「ヘッドライン機能」は予想以上に満足度が高いとしながらも、その実現のためにAppleが強いられた妥協点が、日々の使用に無視できない影響を与えていると結論付けています。未来を感じさせるデザインは高く評価される一方で、カメラ機能の制限、バッテリーの持続時間、スピーカーの音質、そして処理性能の一部低下といった「過去に逆戻り」したかのような点が、高価格に見合う価値を提供しているかという点で疑問符がつけられています。

iPhone Airは、極端な薄さと軽さを求める特定のユーザー層には響くかもしれませんが、機能性を重視するユーザーにとっては、その魅力と欠点のバランスが難しい一台となりそうです。