# iPhoneラインナップ、大改革期に突入 「Air」投入、折りたたみ型も視野に

AppleのiPhoneラインナップが現在、大きな変革期を迎えている。長年比較的安定していた製品構成に、大規模な変更が加えられつつあるようだ。

これまでのiPhoneは、基本モデル、大型モデル、そしてProラインの2サイズで展開されてきた。しかしこのたび、最も安価なiPhone Proのポジションに「iPhone Air」が投入された。これは、今後1年間にわたる主要なラインナップ再編の始まりと見られており、市場では来年にもAppleが折りたたみ式iPhoneを発表するという期待が広がっている。

製品ラインナップの拡大に対しては、かつて1990年代半ばにAppleがMacで経験したような、過剰な選択肢が顧客を混乱させ、自社製品間で競合するという事態への懸念も聞かれる。しかし、記事では、Appleは製品提供を拡大しつつも、ユーザーを混乱させることなく多様な選択肢を提供できると反論。その好例として、iPadラインナップの整理を挙げている。iPadもかつては複雑だったが、昨年、価格設定を見直すことでiPad ProとiPad Air間の距離が明確になり、購入判断が容易になったという。

iPhone Airの登場により、これまで999ドルで提供されてきたiPhone Proが姿を消したことへの不満の声も一部で聞かれるが、これはAirモデルとの重複を避けるための合理的な判断と分析されている。現行のラインナップは理にかなっており、今後登場する折りたたみ式iPhoneも、その価格によって位置づけが明確になることで、消費者が適切なデバイスを選ぶ手助けとなるだろう。製品の種類は増えるものの、複雑さは増さないというAppleの戦略が伺える。

また、iPhoneの発表時期にも大きな変更が見込まれる。これまでは秋に新製品が発表され、一部の廉価モデルが春に登場する慣例があった。しかし今後は、iPhone Pro、iPhone Air、そして折りたたみ式iPhoneといったハイエンドモデルは秋のイベントで発表される一方で、基本モデルのiPhone（例えば、iPhone 17の後継機）は、次のサイクルから2027年春まで発表が延期される可能性が示唆されている（例としてiPhone 18eが挙げられている）。

この発表時期の変更は、Appleの経営上の判断と見られている。過去2サイクルで基本モデルのiPhoneは処理能力向上やストレージ増加により強化され、価格を据え置くことで利益率を圧迫する可能性があった。発表時期を6ヶ月遅らせることで、Appleは仕様や価格を変えることなく、ラインナップ内で製品を差別化できるメリットがあるという。

長らくiPhoneの課題として、ハードウェアの選択肢の少なさが指摘されてきた。こうした一連の動きは、Appleがユーザーを混乱させることなく、より多様な選択肢を提供しようとしている姿勢を示していると言えるだろう。