アップルは次世代のVision Proの開発を進めており、特に快適な装着感を実現する新型バンド「デュアルニットバンド」が導入される可能性が浮上しました。次世代モデルは、既存モデルからアップデートされたチップを搭載すると見られています。

この情報は、MacRumorsがアップルのバックエンドコードの中から、現状では存在しない「Dual Knit Band」という名称を発見したことで明らかになりました。現在のVision Proには「ソロニットバンド」と「デュアルループバンド」が付属しています。

新しい「デュアルニットバンド」は、名称から推測するに、既存の二つのバンドの長所を組み合わせたものと見られています。ソロニットバンドと同じ快適な素材感を持ちながら、デュアルループバンドのように頭部をしっかりと支える二重構造となる可能性があり、頭頂部を横断する上部バンドと後頭部にフィットするバンドで構成されることが示唆されています。

現行のVision Proは21.2〜22.9オンス（約600〜650グラム）と重く、長時間装着すると頭部にかなりの負担がかかると指摘されていました。一部のユーザーは、この重さとソロニットバンドの重量配分の悪さが不快感の原因だと感じています。デュアルループバンドは顔への負担を軽減するものの、ニット素材ではないため、快適性ではソロニットバンドに劣るとされていました。こうした背景から、ユーザーの中には、よりサポート力を得るために二つのソロニットバンドをカスタムで装着する例も見られ、それが既存のデュアルループバンドよりも快適であるとの声も上がっていました。

ブルームバーグのマーク・ガーマン氏も今年7月に、刷新されたVision Proには長時間装着しやすくするための新しいストラップが含まれる可能性があると報じており、今回の情報はこれまでの噂を裏付ける形となりました。

アップルは、3,499ドル（約50万円）のVision Proを2025年末までに刷新すると予想されています。このリフレッシュでは、より高速なM5チップが搭載される見込みですが、デバイス本体の大きな変更は計画されていないと報じられています。