Apple Vision Pro、非侵襲型BCIでコミュニケーション支援へ：手術不要で自立促進

Apple Vision Proが、脳卒中、ALS（筋萎縮性側索硬化症）、脊髄損傷といった脳や脊髄の損傷によりコミュニケーションに困難を抱える人々にとって、革新的な支援ツールとなる可能性が浮上しています。従来の脳/コンピューターインターフェース（BCI）は外科手術を伴うものでしたが、新たな研究では、非侵襲的な方法での利用を目指しています。

米サンタバーバラを拠点とする研究企業Cognixionは、Apple Vision Proに搭載されている既存のアクセシビリティ機能を活用し、外科手術なしで機器を操作するシステムの開発を進めています。これにより、体への負担なく、脳活動を通じてVision Proを操作し、意思疎通を図ることを可能にする計画です。

CognixionのCEOであるアンドレアス・フォースランド氏は、「Appleは、アクセシビリティを全てのデバイスに不可欠なものとすることで、世界的な標準を確立しました。Apple Vision Proも、その取り組みを空間コンピューティングへと広げています」と述べました。

同氏はまた、「当社の非侵襲型BCI技術とAIアプリケーションをAppleのアクセシビリティ機能と連携させることで、ALSや脊髄損傷、脳卒中、外傷性脳損傷などと闘う人々にとって、新たなレベルの自立と社会とのつながりを解き放つことを期待しています」と語り、外科手術なしでコミュニケーションを可能にすることで、彼らの生活の質向上に貢献する意欲を示しました。