OpenAI、AI動画アプリ「Sora」発表 — リアルな動画生成とソーシャル機能搭載

OpenAIは本日、招待制のAIビデオアプリ兼ソーシャルネットワーク「Sora」の提供を開始したと発表しました。本アプリは、ユーザー自身や友人、その他様々な人物のリアルなAI動画を生成し、共有することを可能にします。

Soraの根幹をなすのは、OpenAIが開発した最新のビデオ生成モデル「Sora 2」です。このモデルは、既存のシステムと比較して、物理的な正確性、現実性、そして制御可能性が格段に向上しているとOpenAIは説明しています。複雑な動きを生成しながらも物理法則をより忠実に再現し、リアルな実写映像からシネマティックな表現、アニメスタイルに至るまで、幅広い動画生成において優れた能力を発揮します。さらに、Sora 2はリアルな話し声、背景音、効果音といったオーディオを含む動画の生成にも対応しています。

特に注目すべきは、AIモデルが人物の動画を解析し、その外見と音声を正確に再現した上で、Soraが生成した新たな環境に挿入できる点です。この技術が、新しいSoraアプリの基盤となっています。

Soraアプリでは、ユーザーは自身の動画を作成し、「カメオ」と呼ばれる短い共有動画としてSoraのソーシャルネットワーク上で友人と共有することが可能です。また、自身の肖像を他者がカメオ作成に利用することを許可するオプションも用意されています。ユーザーは、誰が自分のカメオを使用できるかを選択できるほか、ネットワークに公開される前の下書きを含む、自身の肖像が使われた全ての動画を確認できます。

OpenAIはSoraを、友人との交流に重点を置いて設計しました。アプリは、ユーザーがフォローしている人や交流のある人に基づいたコンテンツを表示するほか、定期的にウェルビーイングに関するアンケートを実施します。フィードに表示されるコンテンツを調整する制御機能も備わっています。この「友人との利用」というコンセプトを実現するため、Soraは招待制を採用しており、ユーザーが知り合いと共にアプリに参加できるよう配慮されています。

現在、iOS版のSoraアプリは米国とカナダでダウンロード可能です。招待を受けたユーザーは、SoraのウェブサイトでもSora 2モデルを利用できます。Sora 2は現時点では無料で提供されており、ChatGPT ProユーザーはSora.comにてSora 2 Proモデルにアクセスすることが可能です。