アップル、マスク氏の提訴却下を申し立て AI市場競争抑制の訴えは「憶測」と反論

米アップルは、イーロン・マスク氏が提起した訴訟の却下を求める申し立てを裁判所に提出しました。マスク氏は、アップルがオープンAIと共謀し、AI市場における競争を抑制していると主張していますが、アップル側はこれらの独占禁止法違反の訴えが「憶測の上に憶測」に基づいていると反論しています。

テキサス州で火曜日に提出された書面の中で、アップルの弁護団は、自社がiOSにChatGPTを統合した決定を擁護。オープンAIを最初の生成AIパートナーとして選んだことに何ら問題はないと主張しました。同社は将来的にはオープンAI以外の他の生成AIチャットボットとも提携する意向であることを強調しており、グーグル幹部がアップルとの協議について言及した報道などを引き合いに出しています。

アップルは、マスク氏が経営するxAIの訴訟は、実質的に「品質、プライバシー、安全性、技術的な実現可能性、開発段階、または商業条件に関わらず」、あらゆる生成AIチャットボットとの提携をアップルに要求するものだと主張。独占禁止法がそのようなアプローチを義務付けていないことを指摘しました。

マスク氏のxAIとX（旧ツイッター）は昨年8月、アップルとオープンAIを提訴。アップルのオープンAIとの提携がAI業界のイノベーションを阻害し、消費者の選択肢を制限したとして、巨額の損害賠償を求めています。訴訟では特に、XとGrokがApp Storeの「必須アプリ」セクションに含まれていないことや、ChatGPTがSiriに独占的に統合されていることが問題視されています。

この訴訟は現在も継続中です。