Apple、20周年記念iPhoneで革新的ディスプレイ採用か？ より薄く、明るいCOE技術に注目

Appleが2027年に登場するとみられる20周年記念iPhoneで、ディスプレイ技術の大きな進化をもたらす可能性があると報じられています。Samsung製のOLED技術「COE（Color Filter on Encapsulation）」を採用することで、従来のOLEDパネルよりも薄く、明るいディスプレイを実現する見通しです。

 # 薄型化と高輝度化の鍵「COE」

従来のOLEDパネルでは、反射を抑えコントラストを高める偏光板がディスプレイの上に配置されていました。しかし、この偏光板はディスプレイ自体の光の一部も吸収し、輝度や効率を低下させるという欠点がありました。

COE技術では、Appleはこの偏光板を完全に排除し、カラーフィルターをOLEDの保護封止層に直接適用します。これにより、ディスプレイ層はより薄くなり、光の透過率が向上。より少ない電力で高い輝度を実現し、端末全体の薄型化にも寄与する見込みです。結果として、よりスリムなiPhoneデザインに貢献する可能性があります。

 # 課題と先行事例

ただし、偏光板がなくなることで反射やグレアの制御が難しくなるため、Appleは高度なコーティングや画素レベルの素材を用いて屋外での視認性を確保する必要があるでしょう。

もしAppleが2027年に登場する「iPhone Xの10周年記念モデル」（通称20周年記念iPhone）でCOEを採用すれば、同社の非折りたたみデバイスとしては初の試みとなります。先行して、Samsungは2021年のGalaxy Z Fold 3でCOEを導入し、薄型化に貢献。2026年にはGalaxy S26 UltraにもCOEを拡大する見込みです。

 # 抜本的なデザイン変更も

20周年記念iPhoneは、完全にベゼルレスで四辺がカーブしたディスプレイなど、抜本的なデザイン変更が検討されていると報じられています。また、Apple初の折りたたみiPhoneは、これに先駆けて2026年に登場するとみられています。