Appleは、3年ぶりに「Apple Watch SE 3」を発表しました。価格は据え置きながら、上位モデルに限定されていた多くの機能を搭載し、大幅な進化を遂げています。

新モデルの目玉は、待望のAlways-Onディスプレイの採用です。これにより、手首を上げなくても常に時刻や情報を確認できるようになり、利便性が向上しました。ディスプレイ保護には耐久性が4倍向上したIon-Xガラスを採用し、ひび割れに強くなりました。

内部には高速なS10チップを搭載し、「Double Tap」や「Wrist Flick」といったジェスチャー操作に対応。通知の操作や通話の応答などが片手でスムーズに行えるようになりました。Siriも4コアNeural Engineにより処理速度が向上し、心拍数などの健康関連の質問にも素早く答えることができます。ストレージ容量もSE 2の倍となる64GBに拡張されました。

さらに、ヘルスケア機能も大幅に強化されました。体温検知機能が加わり、女性の健康トラッキングやバイタルのモニタリングに活用できるほか、睡眠時無呼吸症候群の検知や睡眠の質を数値化する「Sleep Score」も利用可能になりました。

通信面では、LTEに加え5G接続にも対応。充電速度も向上し、わずか45分で80%充電が完了します。15分の充電で8時間、8分の充電で8時間の睡眠トラッキングが可能です。

一方で、上位モデルのApple Watch Series 11と比べると、心電図（ECG）や血中酸素濃度測定、高血圧通知といった機能は搭載されていません。ディスプレイサイズも40mmと44mmに限定され、Series 10で導入された薄型ディスプレイも採用していません。

Apple Watch SE 3は、SE 2からのアップグレードはもちろん、Series 4やSeries 5などの古いモデルからの買い替えにも最適な選択肢となります。GPSモデルは249ドルからと、Series 11（399ドルから）よりも150ドル安い価格で提供されます。