MacBook Pro、タッチスクリーン導入か – Apple、歴史的方針転換の可能性

Appleが来年末にも発売するとされるOLED（有機EL）ディスプレイ搭載のMacBook Proで、タッチスクリーンインターフェースを導入する可能性が浮上しています。これは、これまでタッチスクリーン搭載に否定的だったAppleの姿勢を大きく変える、歴史的な転換点となるかもしれません。

著名アナリストのミンチー・クオ氏が先週、この情報を報じました。また、Bloombergのマーク・ガーマン氏も自身のニュースレターで、2023年には既にOLED搭載のタッチスクリーンMacBookについて報じていたと述べており、噂の信憑性が高まっています。OLEDディスプレイへの移行自体も、長らく噂されてきたことです。

ガーマン氏は、もしMacBook Proでのタッチスクリーン機能が「支持を得られれば」、最終的にはMacBook Airや将来的にはiMac、さらには単体ディスプレイなど、他のMac製品にも展開されるだろうと指摘しています。

これは、かつてAppleが示してきた「Macとタッチスクリーンは相性が悪い」という見解と真っ向から対立します。2014年には、クレイグ・フェデリギ氏が「適切なインターフェースとは思えない。Macは座って使う体験だ」と語り、さらに2010年にはスティーブ・ジョブズ氏がMacBookへのタッチスクリーン搭載を「人間工学的に最悪」と酷評していました。

しかし、時代は変化しています。ガーマン氏がiPadの売上が頭打ちになる一方でMacの売上が伸びていることを指摘するように、市場の状況は大きく変わりました。WindowsノートPCでは長年タッチスクリーンが採用されており、スマートフォンで育った世代にとってタッチスクリーンはごく自然な操作方法となっています。店舗や病院、自動車など、あらゆる場所でタッチUIが普及しており、Macにも同様の機能が期待されているようです。

実際、2023年の非公式調査では、回答者の半数がタッチスクリーンMacを希望すると答えており、一定の市場ニーズがあることが示されています。

これらの状況を踏まえると、タッチスクリーンMacBook Proの登場は「必然」と言えるでしょう。当初はProモデル限定となる可能性も指摘されていますが、最終的には他のMac製品にも展開されるだろうと見られています。もちろん、マウスやトラックパッド、物理キーボードがなくなるわけではなく、ユーザーにとって新たな選択肢が加わることになります。