最新高速規格「Thunderbolt 5」対応ハブ OWCが低価格モデルを発表

最新の高速データ転送規格「Thunderbolt 5」を搭載したMacBook Pro、Mac mini、Mac Studioが市場に登場する中、周辺機器メーカーのOWCは、機能に特化した「OWC Thunderbolt 5 Hub」を発表しました。このハブは、多機能なドッキングステーションと比較して大幅に手頃な価格設定が魅力で、特に複数の超高速Thunderbolt 5ポートを求めるプロユーザー向けとして注目されています。

Thunderbolt 5は、従来のThunderbolt 4を大きく上回る最大80Gbpsのデータ転送速度と120Gbpsのビデオ帯域幅を実現。現在、フル機能のThunderbolt 5ドッキングステーションは高価なものが多く、例えばCalDigit TS5 Plusは499ドル、OWCのフル機能ドックも329.99ドルに達します。それに対し、OWC Thunderbolt 5 Hubは189.99ドルという価格で、高速ポートを効率的に追加したいユーザーにとって魅力的な選択肢となります。

本製品は、Thunderbolt 5対応のアップストリームポート（140W給電対応）を1つ、ダウンストリームポート（15W給電対応）を3つ、さらにUSB-Aポート（10Gbps、7.5W）を1つ搭載しています。上位モデルのドックが提供するイーサネット、カードリーダー、オーディオジャックといった多機能性をあえて排除することで、スリムな筐体と低価格化を実現しました。電源は180Wの外部供給で、接続されたノートPCに140Wを供給し、高速充電にも対応します。

デザイン面では、OWC Thunderbolt 5 Hubはフルドックよりもコンパクトで軽量です。アップストリームポートを背面に配置することで、デスク周りのケーブルの乱雑さを軽減する工夫も凝らされています。また、フロントには頻繁に抜き差しする用途を想定してThunderbolt 5ポートとUSB-Aポートがそれぞれ1つずつ配置されています。ただし、高光沢の天面は埃や指紋がつきやすいという短所も指摘されています。

性能テストでは、本ハブ経由で接続されたSSDが、Mac Studioに直接接続した場合と比較してわずかな速度低下に留まるものの、非常に高速なデータ転送速度を維持することが確認されました。例えば、OWC Envoy Ultra Thunderbolt 5ドライブは、ハブ経由で書き込み4,390MBps、読み込み5,606MBpsを記録し、並行して複数のドライブを接続した場合でもUSB4レベルを上回る速度を維持しました。

市場にはまだThunderbolt 5対応ハブの種類が少ない中、OWC Thunderbolt 5 Hubは低価格ながらも高品質な選択肢として際立っています。同等の機能を持つCalDigit Thunderbolt 5 Element 5 Hubが299.99ドルであることを考慮すると、OWCの製品はコストパフォーマンスに優れています。

結論として、多くの種類のポートは不要で、純粋に高速なThunderbolt 5接続を増設したいユーザーにとって、OWC Thunderbolt 5 Hubは最も手頃で魅力的な選択肢と言えるでしょう。