# Apple Vision Pro向け「visionOS 26」がリリース、空間コンピューティング体験が大幅進化

Appleは本日、空間コンピューター「Apple Vision Pro」の最新オペレーティングシステム「visionOS 26」をリリースしました。今回のアップデートでは、空間コンピューティングの体験をさらに深化させる数々の新機能と改善が導入されています。

ユーザーはVision Proの「設定」アプリから「一般」を選択し、「ソフトウェアアップデート」に進むことで、visionOS 26をダウンロード・インストールできます。インストール時にはヘッドセットを外す必要がありますが、前面のEyeSightディスプレイで進行状況を確認可能です。

 空間に溶け込むウィジェットとリアルなパーソナ

visionOS 26の目玉の一つは、周囲の空間にシームレスに統合される新しいクラスのウィジェットです。これらのウィジェットは、ユーザーが移動したりVision Proを再起動したりしても、置いた場所にそのまま留まる「永続性」を実現しました。ウィジェットのフレームの厚さ、色、奥行きもカスタマイズ可能で、よりパーソナルな空間を構築できます。

また、ユーザーのデジタルアバターである「パーソナ」も大幅に進化。髪の毛やまつげ、肌の質感、動きがより自然でリアルになり、ビデオ通話などでの存在感が一層高まります。

 没入感豊かな体験とSafariの進化

今回のアップデートでは、既存の2D写真に奥行きを与え、より立体的に楽しめる「空間シーン」機能が登場。写真アプリやSafari、Spatial Galleryで、思い出の写真が新たな息吹を吹き込まれます。Safariも「空間ブラウジング」に対応し、閲覧中の邪魔を排除しながら、3DモデルとのインタラクションやApple Immersive Videoの直接再生が可能になりました。

さらに、新たな没入型環境として、木星の壮大な姿をその衛星から眺められる「木星環境」が追加されています。

 体験の共有とApple Intelligenceの機能拡張

visionOS 26では、同じ部屋にいるVision Proユーザーと映画鑑賞やデジタルホワイトボードでの共同作業といった空間体験を共有できるようになりました。

「Apple Intelligence」もVision Proでさらに活用可能に。「Image Playground」では、ChatGPTによる多様なアートスタイルが追加され、人物の表情を選んだり、写真ライブラリの人物からインスピレーションを得てGenmojiや画像の属性を変更したりできるようになりました。対応言語も大幅に拡大されています。

 アクセシビリティ、エンタープライズ、その他多数の改善

アクセシビリティ機能も充実し、新たに「Live Recognition」が追加。デバイス上の機械学習を用いて周囲の物体を説明したり、文書を読み上げたりすることができます。また、エンタープライズ向けには、チームでのデバイス共有機能や、セキュアな手・目データ保存機能などが強化され、ビジネスシーンでの活用が促進されます。

この他にも、Freeformで3Dオブジェクトをポータル内に表示できるようになったり、メッセージアプリでの背景カスタマイズやグループ投票機能が追加されたりするなど、多岐にわたる改善が施されています。アプリをグループ化するフォルダ機能、再設計されたコントロールセンター、視線でスクロールできる機能、iPhoneのセルラー通話中継や通話録音、90Hzのハンドトラッキング対応など、ユーザー体験を向上させる細かなアップデートも多数含まれています。