ヒョンデの新型EV「IONIQ 3」、Appleの「CarPlay Ultra」に対応か

ヒョンデが開発中の新型電気自動車「IONIQ 3」が、Appleの次世代車載システム「CarPlay Ultra」に対応する見込みであると、BBCの自動車専門誌Top Gearが報じました。この情報は、Top Gearのポール・ホレル氏によるレポート内で言及され、後にフランスのブログMacGenerationが発見しました。

IONIQ 3は、デジタル化を重視した設計が特徴です。ドライバーはCarPlay Ultraを利用できるほか、Appleシステム非使用時でも、インターフェースの高度な設定変更や、新しい合成EVサウンドエフェクトが楽しめるようになるとされています。

ヒョンデは、IONIQ 3のコンセプトモデルを9月9日にドイツ・ミュンヘンで開幕するIAAモビリティ自動車ショーで公開する予定です。この車両は、小型で手頃な価格帯のEVとして位置づけられており、1回の充電で最大365マイル（約587km）の航続距離を提供するとみられています。発売は2026年前半が予定されています。

今年5月に正式ローンチされたCarPlay Ultraは、2022年にプレビューされたCarPlayの次世代バージョンです。現在のところ、米国とカナダのアストンマーティンの一部車種に限定されていますが、Appleはヒョンデとその傘下のキア、ジェネシスブランドを含む世界中の多くの自動車メーカーが今後対応していくことを明らかにしています。このため、新型IONIQ 3がCarPlay Ultraに対応することは、今後の動向から見ても自然な流れと言えるでしょう。

CarPlay Ultraは、車両のインストルメントクラスター（計器盤）やシステムとの深い統合が最大の特徴です。内蔵のラジオや空調アプリ、カスタマイズ可能なウィジェットなどが利用でき、インターフェースは各車両モデルや自動車メーカーのアイデンティティに合わせて調整されます。ドライバーは複数のプリセットデザインオプションから選択可能です。接続されたiPhoneがアプリ関連データを提供し、車両側からは現在の速度やタイヤの空気圧といった走行データが共有されます。

一方で、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツといった一部の自動車メーカーは、現時点ではCarPlay Ultraの提供予定がないと表明していますが、今後の状況変化も考えられます。