Appleは9月9日に開催されるイベントで、新型「Apple Watch Ultra 3」を発表すると見られています。
昨年のモデルではカラーバリエーションの追加に留まったため、今回は待望の本格的なアップデートが期待されています。
特にディスプレイの大型化や、Apple Watch初の衛星通信機能、5G対応など、冒険家層を意識した機能強化が注目されています。

 Apple Watch史上最大のディスプレイへ

デザインの大幅な変更はないと見られますが、ディスプレイはApple Watch史上最大に進化する見込みです。iOS 17ベータ版のコード解析から、Ultra 2（410 x 502ピクセル）を上回る422 x 514ピクセルへの解像度向上が示唆されています。
本体サイズ据え置きで実現される場合、ベゼルの大幅な縮小が期待されます。
また、最新のLTPO3 OLED技術が採用され、斜めから見た場合の明るさが最大40%向上するほか、最低輝度1nitにより常時表示ディスプレイの視認性もさらに改善されます。

 プロセッサはS11搭載、性能は据え置きか

新型のS11チップが搭載されると予想されていますが、S9やS10と同じ基盤技術を用いるため、処理性能面での大きな向上は期待できない可能性があります。
しかし、チップの小型化により、内部スペースがバッテリーやその他のコンポーネントに割り当てられる可能性も指摘されています。

 Apple Watch初の衛星通信と5G対応

最も注目される新機能の一つが、Apple Watch初の衛星通信機能です。携帯電話やWi-Fiの圏外でも緊急SOSを発信できるようになり、僻地での活動が多い登山家や冒険家にとって特に魅力的な機能となるでしょう。将来的には、iPhoneと同様に非緊急時でも衛星経由でのテキスト送信が可能になる可能性も示唆されています。
さらに、MediaTek製の5G RedCapチップ採用により、Apple Watchとして初めて5Gセルラー接続に対応します。これは、標準的な5Gほどの高速・大容量通信は不要ながら、LTEを上回る効率的な高速通信をウェアラブルデバイスにもたらすものです。

 充電速度も向上か

Apple Watch Series 10で導入された金属製背面ケースと大型充電コイル、統合アンテナがUltra 3にも採用される可能性があります。
これにより充電速度が大幅に向上し、例えばSeries 10が30分で80%充電できるのと同様に、Ultra 3も短時間での充電が可能になると期待されます。

 血圧モニタリングは2025年以降か

かねてより開発が進められている血圧モニタリング機能ですが、今年中の搭載は不透明とされています。
仮に搭載されたとしても、現行の専門機器のような具体的な数値表示ではなく、血圧のトレンドを追跡し、高血圧の兆候を検知した場合に通知する初期的な機能となる見込みです。本格的な血圧計機能は2025年以降のモデルでの導入が有力視されています。

 発表は9月9日、発売は19日と予測

Apple Watch Ultra 3は、9月9日午前10時（太平洋時間）のイベントで正式発表される予定です。
その後、9月12日（金）に予約注文が開始され、9月19日（金）に発売されると予測されています。