Apple、次世代SiriにGoogleのGemini導入を検討か – Bloomberg報道

Appleが次世代音声アシスタントSiriの抜本的な強化に向け、Googleと提携し、同社の生成AI「Gemini」のカスタム版導入をテストしていることが報じられました。

Bloombergの著名記者マーク・ガーマン氏によると、Appleは現在Googleと「初期段階の協議」を進めており、GoogleはAppleのクラウドインフラ上で稼働するよう調整されたGeminiのバージョンを訓練中とのことです。

これは、Appleがこれまで検討してきたAnthropicのClaudeやOpenAIのChatGPTとの提携と同様の動きと見られています。Appleは、自社開発の生成AIモデルを用いた「LLM Siri」を開発する一方で、第三者のAIモデルをSiriに組み込む可能性も同時に模索しています。

ガーマン氏の報告では、新しいSiriに自社モデルを採用するか、外部パートナーの技術を用いるか、最終決定までにはまだ数週間かかる見込みです。

同社は、自社で開発中の次世代Siri（コードネーム「Linwood」）と、外部モデルを搭載した次世代Siri（コードネーム「Glenwood」）を比較検討する「ベイクオフ」アプローチを採用。かつてはAnthropicのClaudeが有力候補とされていましたが、その高額な利用料がネックとなり、Appleは代替案として他社との交渉を開始したとされています。

今回のGemini採用検討の動きは、Appleが発表した「Apple Intelligence」において、一般知識に関する問い合わせの選択肢としてGeminiを追加する計画とは別件である点が重要です。

「Apple Intelligence」でのGeminiの追加はChatGPTの代替または追加オプションですが、今回の報道は、Appleのサーバー上で動作する新しいSiriの基盤モデルとして、GoogleがGeminiベースの「頭脳」を開発することを目指している、という点で区別されます。