モンタナ州、iPhoneのApple Walletへの運転免許証・ID追加を承認 全米で利用拡大へ

モンタナ州が、iPhoneとApple WatchのApple Walletアプリに運転免許証や身分証明書（ID）を追加できるようになったと発表しました。これにより、物理的なIDカードの代わりに、スマートフォン上でデジタルIDとして利用できるようになります。

モンタナ州車両局（MVD）は本日、「Montana Mobile IDs」の提供を開始しました。このモバイルIDは、オンライン、アプリ内、対面での本人確認に活用できます。特に、年齢制限のある商品購入時などでは、氏名や住所、生年月日といった追加情報なしに、年齢確認のみを行えるようになります。モンタナ州車両局のローリー・バクリ氏は、今回の取り組みがMVDの近代化とサービス向上に資すると述べ、今後もデジタル化と革新を進める意向を示しています。

モンタナ州の住民は、Apple Walletアプリを開き、「+」ボタンをタップして画面の指示に従うだけで、運転免許証や州発行のIDを簡単に追加できます。

このモバイルIDは、参加を希望する事業者や団体で利用できるほか、MVDの試験場に設置されたチェックインキオスクでも利用可能です。さらに、TSA（運輸保安庁）は全米250以上の管轄空港でモバイルIDの利用を承認しており、年内にはモンタナ州ハイウェイパトロールもモバイルIDの認証に対応する見込みです。事業者向けには、モバイルIDを簡単に受け入れられるよう「Montana Mobile ID Verifier」アプリが提供されています。

ただし、全ての場所でデジタルIDが受け入れられるわけではないため、モンタナ州当局は、ユーザーに対し、引き続き物理的な運転免許証も携帯するよう呼びかけています。

Appleは2022年にWalletアプリでのデジタルID対応を発表していましたが、各州での導入は緩やかでした。現在までにアリゾナ、コロラド、ジョージア、メリーランド、ニューメキシコ、アイオワ、カリフォルニア、ハワイ、オハイオの各州とプエルトリコで導入済みです。また、ミシシッピ、イリノイ、コネチカット、ケンタッキー、オクラホマ、ユタ、ウェストバージニアの各州も導入に向けて準備を進めています。