Appleのスマートホームハブ、2026年半ばに登場か ― 新Siri遅延が影響

Appleが開発を進めているとされるiPadライクなスマートホームハブの発売が、2026年半ばにずれ込む見込みであることが報じられました。当初は2025年の登場が予想されていましたが、Apple Intelligence版Siriの開発に課題が生じていることが延期の主な理由とされています。

このスマートホームハブは、7インチのディスプレイとスピーカーを内蔵し、Google Nest Hubに似たデザインが採用される模様です。薄いベゼルと丸みを帯びた角を持つ四角い形状で、半ドーム型のベースが特徴とされています。コードネーム「J490」と呼ばれるこのデバイスは、「Charismatic」という独自のオペレーティングシステムで動作し、家族複数人での利用を想定したインターフェースが提供されるとのことです。

デバイスには前面カメラが搭載され、ユーザーの顔を認識して個人に特化したコンテンツや機能を提供します。専用のApp Storeは設けられないものの、カレンダー、カメラ、ミュージック、リマインダー、メモといった主要なAppleアプリは利用できる見込みです。操作は音声コマンドが中心となりますが、タッチスクリーンにも対応するとされています。

また、ハブの中心機能となるSiriは、大規模言語モデル（LLM）によって大幅に強化される計画です。Appleはユーザーの個人データを取り込み、より豊かな対話体験を実現することを目指しており、このLLM版Siriは早ければ来春にも登場する可能性があります。iPhoneやiPad向けのSiriも、2026年にはビジュアルデザインが刷新されると見られています。

LLM版Siriの開発においては、Appleは自社開発モデルに加え、OpenAIやAnthropicといった外部企業の技術も並行してテストしている段階で、最終的な採用モデルについてはまだ決定に至っていません。このCharismatic OSと新型Siriは、Appleが2027年投入を目指す卓上ロボットの基盤にもなるとされており、AppleのAI戦略の要として今後の動向が注目されます。