MLBサンデーナイト放映権、AppleとNBCが最終候補に浮上か

MLB（米メジャーリーグベースボール）の看板番組である「サンデーナイト・ベースボール」と、ポストシーズンのワイルドカード・ゲームの放映権を巡り、テクノロジー大手のAppleと米三大ネットワークの一つNBCが最終候補として浮上していることが、米スポーツ専門メディア「The Athletic」の報道で明らかになりました。

これまで2028年シーズンまで同権利を保持していたESPNは、年間5億5000万ドルの契約をMLBと双方合意の上で解除。これにより、ESPNの権利は2025年シーズンで失効することになりました。AppleとNBCは、この残りの3シーズン（2026年～2028年）の放映権獲得を目指しています。

Appleはすでに動画配信サービスApple TV+でMLBの「フライデーナイト・ベースボール」を配信しており、今回の権利獲得が実現すれば、さらにMLBコンテンツを強化することになります。ワイルドカード・シリーズの権利もAppleが獲得する可能性が指摘されていますが、MLBがサンデーナイトとワイルドカードの権利を分割する可能性も報じられています。

NetflixとESPNもMLBとの交渉を継続しており、Netflixは「ホームランダービー」の有力候補、ESPNは新たな平日パッケージの交渉を進めているとされています。

2028年シーズン以降、MLBの全ての地域および全国のメディア放映権が失効する予定です。リーグは、より大規模な一括パッケージでの権利販売を検討しており、AppleはMLS（メジャーリーグサッカー）の「MLSシーズンパス」のような、MLB版の包括的なサービス提供に強い関心を示すと見られています。しかし、MLBの規模はMLSをはるかに上回るため、一括契約の実現性については不透明な部分も残ります。

Appleはスポーツコンテンツへの投資を積極的に進めており、F1レースの放映権獲得にも意欲を見せていると報じられています。一方で、過去にはNFLの「サンデーチケット」や2025 FIFAクラブワールドカップの入札で成功を収められなかった経験もあります。