Apple、スマートホームブランドを「HomeKit」から「Apple Home」へ転換か

これまでAppleのスマートホーム技術の総称として広く使われてきた「HomeKit」の名称が、今後のOSアップデートで変更される可能性が浮上しました。

Appleが約11年前に導入したスマートホームフレームワークの技術用語である「HomeKit」は、消費者向けにもAppleのスマートホーム関連製品全般を指す言葉として浸透していましたが、同社のOSの主要なアップデートに伴い、そのブランディング戦略に変化が見られます。

報道によると、最新のtvOS 26ベータ版において、「AirPlayとHomeKit」の設定が「AirPlayとApple Home」に改められていることが判明しました。これは、消費者に向けたAppleのスマートホームブランドの新たなアプローチを示すものと見られています。これまでApple製品の中で、HomeKitメニューが目立つ形で表示されていたのは、このtvOSが唯一でした。

今回の変更は、Appleのスマートホーム技術をより分かりやすく、親しみやすいものにする狙いがあると考えられます。さらに重要な点として、Appleが重視する「用語の一貫性」を確立する意図があります。例えば、サードパーティ製品のパッケージに表示される「Works with Apple Home」という認証バッジは、以前は「Works with Apple HomeKit」と表記されており、今回の「Apple Home」へのリブランディングはこれと合致する形となります。

なお、「HomeKit」という用語自体は、今後もAppleのデベロッパーAPI（開発者向けインターフェース）として引き続き使用される見込みです。

このリブランディングは、Appleのスマートホーム機能の「大幅な拡張」を象徴している可能性も指摘されています。数年前から噂される新型ホームハブや大型タッチスクリーンを搭載したHomePod、Homeアプリのデザイン刷新などが実現すれば、その期待は高まります。しかし、AppleのSiri開発が本格化しない限り、こうした「大幅な拡張」の実現にはまだ時間がかかると見られています。