AOLは、9月30日をもってダイヤルアップインターネットサービスの提供を正式に終了すると発表しました。これにより、数百万人のアメリカ人にとって初期のインターネットアクセスを象徴した時代に幕が下ろされます。

Yahoo傘下のAOLは、サポートウェブサイト上で「製品とサービスを定期的に評価した結果、ダイヤルアップインターネットの提供を中止することを決定した」と説明しています。今回のサービス終了には、古いオペレーティングシステム向けに最適化されていたAOL DialerソフトウェアとAOL Shieldブラウザも含まれます。

ダイヤルアップは過去の遺物のように思われがちですが、驚くほど根強いユーザー層が存在していました。2019年の米国国勢調査では、依然として26万5千人のアメリカ人がダイヤルアップ接続に頼っていたと推計されており、その多くはブロードバンドインフラが未整備な地方に住んでいたと見られています。

1991年に始まったAOLのダイヤルアップサービスは、1990年代を通じてインターネットアクセスと同義語となり、「You've got mail!」という象徴的な挨拶の音声や、忘れられない接続音とともに、多くの人々の記憶に残る存在でした。