iPhone 17シリーズの登場に向けた期待が高まる中、iPhone 17 Proに新たなカメラ機能が追加されるとの噂が浮上し、注目を集めています。匿名情報筋が米MacRumorsに伝えたところによると、iPhone 17 Proには3つのカメラアップグレードが施される見込みです。

その一つは、光学ズームが現在の5倍から8倍に強化されるというもの。これは、これまで予測されていた7倍という数値とも大きく矛盾しないとされています。次に、Appleがプロ向けの新しいカメラアプリを導入するか、既存の「Final Cut Camera」に大幅なアップデートを行うという情報です。

しかし、最も議論を呼んでいるのが、3つ目のアップグレードとされる「2つ目のカメラコントロールボタンの追加」です。

 「ボタンが多すぎる」との批判

この「2つ目のカメラコントロールボタン」の可能性に対し、米Macworldの記事の筆者は強い疑問と懸念を表明しています。筆者は、iPhoneには既にボタンが多すぎると指摘。例えば、iPhone 16 Plusに搭載されている既存のカメラコントロールボタンは、本体を持つ際に指が自然に当たる位置にあるため、誤って起動してしまうことが頻繁にあると述べています。これはAppleがアクセシビリティ設定で対策を講じるほど一般的な問題だといいます。

さらに、iPhoneの反対側にあるアクションボタンについても、ボリュームコントロールと隣接しているため、触覚だけで操作しようとすると混同しやすく、直感的な操作を妨げていると批判。従来のミュート切り替えスイッチの方が、ボリュームボタンとの区別が容易で、はるかに使いやすかったとの見方を示しました。

記事は、かつてのAppleのハードウェア設計哲学が、現在のボタン追加傾向とは大きく異なっていた点を強調。かつては、必要不可欠な場合を除きハードウェアコントロールを追加することには極めて慎重で、ミニマルなデザインを追求していたと指摘しています。しかし近年、Appleは物理的なコントロールの追加に「依存」しているかのようだと筆者は批判。Apple Watch Ultraの追加ボタンも、意図せず作動してしまうことがあり、使いやすさ（ユーザビリティ）とデザインのエレガンスの両方を損なっていると警鐘を鳴らしています。

 「2つ目のカメラボタン」の信憑性は低いか

この「2つ目のカメラコントロールボタン」の噂について、Macworldは信憑性が低いとの見方を示しています。情報源が匿名であり、過去に正確な情報を提供した実績が不明な上、MacRumors自身も他の情報源で裏付けが取れていないことを認めており、「現時点では懐疑的な見方が必要」と述べているためです。

また、ハードウェアの大幅な変更は通常、試作段階やサプライチェーンの段階でより早く情報が漏洩することが多い点、そして何よりも、同じ機能を持つボタンを2つ追加するというのは、設計上も論理的ではない点を挙げています。

記事は最後に、Appleがここ数年でアクションボタン（2023年）やカメラコントロール（2024年）といった形でボタンを追加してきた傾向はあるものの、これ以上無用なボタンを増やすことはないだろうと楽観的な見通しを示しつつ、Appleがかつてはボタンが少なすぎた状態から、今度はボタンが多すぎるという極端な方向に舵を切っていることへの懸念を改めて表明し、締めくくっています。