CalDigit、Thunderbolt 5対応の多機能ドック「TS5 Plus」を発表 – 高速転送と豊富なポートでプロのニーズに応える

CalDigitは、Appleの最新Thunderbolt 5対応Mac向けに設計された新型ドック「TS5 Plus」をリリースしました。本製品は、CalDigitの既存ドックを踏襲したシンプルで長方形のデザインが特徴。スペースブラックのM4 MacBook Proに調和する黒いアルミニウム筐体は、熱放散を助けるリブ加工が施されています。

 大型電源ながら充実の機能性

TS5 Plusには、330Wの大型電源アダプタが付属します。本体よりも長いものの、薄型設計のためデスク下に収まりやすいでしょう。競合製品のAnker Primeドックと比べると電源アダプタのサイズには意見が分かれるかもしれませんが、TS5 Plusはそれを補って余りある豊富なポート数、高速な10GbE Ethernet、そしてより高いアクセサリー充電能力を提供します。

 前面と背面に多数のポートを搭載

ドックの前面には、10Gb/sのUSB-Aポート（7.5W）、2つのUSB-Cポート（7.5Wおよび36W）、SD/microSDカードスロット（UHS-II対応）、オーディオコンボジャックが配置されています。特に36W対応のUSB-Cポートは、iPhoneやiPadの急速充電に加え、MacBook Airへの給電も可能。MacBookを接続していない状態でも充電ステーションとして活用できます。

背面には、3つのUSB-Cデータポート（7.5W）、4つのUSB-Aポート（7.5W）、10GbE Ethernetポート、オーディオ入出力、DisplayPort 2.1、2つのダウンストリームThunderbolt 5ポート（36W）、ホストマシンに140W給電可能なアップストリームThunderbolt 5ポートなど、合計20ものポートを搭載。多数の周辺機器やマルチディスプレイ接続に対応しますが、HDMIポートは非搭載のため、必要に応じて変換アダプタを利用することになります。

 Thunderbolt 5の真価を発揮する高速性能

TS5 PlusはデュアルUSBコントローラーを内蔵しており、複数のデバイスを同時に接続しデータ転送を行っても、速度低下を起こしにくい設計です。Thunderbolt 5の80Gb/s（ディスプレイ向けには最大120Gb/s）という広帯域幅を最大限に活用し、SSD速度テストでは読み込み5,154MB/s、書き込み4,647MB/sという非常に高速なデータ転送を記録しました。

ファンレス設計のため動作音は静かですが、使用時には筐体がやや温かくなることがあります。これはアルミニウムの熱放散効果によるもので、触れても問題ないレベルです。

 Macでのマルチディスプレイ対応

Thunderbolt 5はPCで最大3台のディスプレイをサポートしますが、MacではGPUの制限により、1つのThunderbolt 5接続（ドック経由）で最大2台のディスプレイに制限されます。TS5 Plusを使用すれば、2台の8Kディスプレイ（60Hz）や、2台の6Kディスプレイ（60Hz）など、多様な組み合わせが可能です。M4 Pro/Maxチップ搭載Macではさらに多くのディスプレイに対応しますが、そのためには複数のThunderbolt 5ポートやHDMIポートを併用する必要があります。一部の5K/6Kディスプレイでは互換性に注意が必要です。

 幅広い互換性と将来性

TS5 PlusはThunderbolt 4搭載Macとの下位互換性も備えており、M1 Max/Pro搭載MacやM4 iPad Proでも問題なく動作します。ただし、M1/M2/M3（無印）チップ搭載Macでは外部ディスプレイが1台に制限されるため、この点は注意が必要です。

 プロフェッショナル用途に最適な選択肢

Thunderbolt 5 Macユーザーで、最速のデータ転送速度と高解像度ディスプレイの駆動能力を求める方にとって、TS5 Plusは有力な選択肢となるでしょう。将来性、10GbE対応、そして3つの36W USB-Cポートによる豊富な充電能力は、デスク周りのケーブルを減らし、生産性を向上させます。

価格は500ドルと、他のドックと比較して高価ですが、その多機能性とパフォーマンスは、プロフェッショナルなセットアップにおいて大きな価値をもたらすでしょう。TS5 PlusはCalDigitのウェブサイトまたはAmazonで購入可能です。