ウォルマート、米国で非接触決済を依然導入せず – 顧客からの不満続く

米国のウォルマートが、Apple PayやGoogle Payといった非接触決済オプションを、国内の4,500を超える店舗で依然として受け入れていないことが明らかになりました。顧客からの苦情が絶えないにもかかわらず、同社はこの方針を変えていません。

ウォルマートの広報担当者は今年初め、同社が「Walmart Pay」や「Scan & Go」を含む独自の決済技術に注力していると説明していました。これらのシステムは、顧客の購入履歴を追跡できるというウォルマート側の利点も持ち合わせています。

ウォルマート独自の「Walmart Pay」は、レジで表示されるQRコードを顧客がスキャンし、Walmartアプリに登録された決済カードで支払う仕組みです。また、会員向けの「Scan & Go」では、買い物中に商品のバーコードをスキャンすることで、後でセルフレジで再度スキャンする手間を省き、時間を節約できるようになっています。

一方、Apple Payは10年以上前にサービスを開始し、2022年時点では米国の小売店の90%以上で導入されているとされています。これまでApple Payに非対応を続けていた大手企業の中には、The Home Depot、Lowe's、Kroger、テキサス州の食料品チェーンH-E-Bなどが近年方針を転換し、導入を進めています。こうした状況の中、ウォルマートは米国でApple Payを受け入れていない数少ない主要小売業者のひとつとして、その姿勢が注目されています。

ただし、例外もあります。カナダのウォルマートでは、2020年からApple Payに対応しているとのことです。