Macworld誌の評価によると、ポータブルNAS「UnifyDrive UT2」は、現場でのデータ管理や共同作業に革新をもたらす製品として注目を集めています。超小型軽量ながら、多くのデスクトップ型NASに匹敵する、あるいはそれ以上の多彩な機能を備えているのが特徴です。

本機は、わずか約397g（SSD2台搭載時）のコンパクトな筐体で、内蔵バッテリーまたはUSB Type-C給電で動作。独自のWi-Fiホットスポットを構築できるため、電源や既存ネットワークがない場所でも、即席のストレージネットワークを構築可能です。

機能面では、2.5Gbpsイーサネットポート、USB Type-A/Type-Cポートに加え、SD/TFおよびCFexpressカードスロットを搭載し、様々なメディアからのファイル転送に対応します。また、DLNAメディアサーバー、複数ユーザーアカウント管理、ファイル共有、Google DriveやOneDriveへのクラウドバックアップ、さらにはMacのTime Machineサポートなど、NASとしての標準的な機能群を網羅しています。

一方で、いくつかの課題も指摘されています。特に、電話アプリによるアクティベーションや、管理者パスワード変更に電話アプリが必須であるなど、セットアップや管理の一部で特定の操作が強制される点は、ユーザーに不便をもたらす可能性があります。また、ドキュメントが不足しており、SMB共有には独自の制限がある点も改善が望まれます。

パフォーマンス面では、2.5GbEイーサネット接続時で約80MB/s、USB接続時で約300MB/sの転送速度を記録。バッテリー駆動時間は通常負荷で約60～70分と、短時間の利用には十分ですが、長時間の連続使用には外部電源が必要となります。

価格はSSDなしで599ドルと高価ですが、レビューでは、その汎用性と携帯性が、多少の不満点を補って余りあると評価されています。写真家や現場研究者など、外出先でのデータ処理やコラボレーションが不可欠なプロフェッショナルにとって、UnifyDrive UT2は他に類を見ないソリューションを提供する製品と言えるでしょう。