近年、大手テクノロジー企業が発表する新製品に対する消費者の興奮が薄れている現状が指摘されています。

特にApple製品について、筆者は2016年に購入した初代AirPods以来、真に心を躍らせる新製品に出会っていないと述べ、企業が規模を拡大すると、既存の収益源を守ることに注力し、画期的な新技術の創出がおろそかになりがちだと分析しています。AppleはAirPods以降もHomePod miniやVision Proなどの新製品を投入していますが、筆者はそれらに対する熱量は以前ほどではないと感じており、特にVision Proはその高額さから一般ユーザーには手が届きにくいと指摘しています。

現在のAIブームについては、ベンチャーキャピタルやウォール街が主導しており、特定の用途でしか有用でないAIが、投資回収のため不適切に様々な製品に組み込まれていると警鐘を鳴らしています。こうしたAI技術は環境負荷が高く、知的財産の盗用を基に構築され、動作も不安定な場合が多い上、消費者のニーズも必ずしも高くないにもかかわらず、富裕層をさらに潤すために強制的に導入が進められている状況です。

大手企業は、顧客の満足よりも投資家の満足を優先する傾向が強まっており、これは本末転倒であると批判しています。Appleはこれまで業界の主流に逆らい独自の道を歩んできましたが、現在のような強い「集団思考」の圧力は、企業の株価に影響を与えかねない状況にあります。Appleはアクセシビリティやプライバシー保護といった重要な分野で優れた取り組みを続けていますが、AIへの拙速な参入は誤りであったと指摘されています。

Appleは安価なVisionヘッドセットや折りたたみデバイスなど、今後も複数の新製品を控えていると噂されていますが、筆者は最近、Apple以外の企業が提供する技術により魅力を感じていると述べています。