Apple Vision Pro、販売不振の中、来年にも次期モデル登場も課題山積か

Appleが昨年発売したMRヘッドセット「Apple Vision Pro」は、発売から約1年半が経過しましたが、期待されたほどの成功を収めていない状況です。初期の短い熱狂はすぐに冷め、高価格なこのヘッドセットへの関心を維持することに苦慮しており、Apple Storeでの存在感も薄れてきていると報じられています。

そうした中、ブルームバーグのマーク・ガーマン氏によると、来年にも新モデルが登場する見込みです。しかし、この刷新が販売を大きく押し上げるには至らないと伝えられています。

新モデルは、より高速なプロセッサ（現行のM2からM4へのアップグレードが期待されています）や、人工知能をより効果的に実行できるコンポーネントが搭載される見込みです。また、長時間の装着を容易にする新しいストラップも導入され、首や頭の負担軽減が図られるとのことです。

一方で、新モデルは軽量化されず、価格も現行と同じ3,499ドル（約55万円）に据え置かれると見られています。新しいストラップは改善点として挙げられていますが、既存のストラップが2種類付属しているにもかかわらず、ユーザーからは依然として長時間の使用による頭痛や首の痛みが報告されており、根本的な解決にはならない可能性があります。

この新モデルは、より安価なヘッドセット、企業向けのテザー型モデル、ARグラスといった、将来のVision製品群の基盤を築くものと位置づけられています。しかし、これらのより広範な製品の登場は、早くとも2027年以降になる見込みです。