アップルは今年、最新版の複合現実ヘッドセット「Vision Pro」を投入する計画を進めており、搭載チップの刷新と装着感の改善が主な変更点となると見られています。

新モデルには、すでにiPad Proや一部のMacに採用されている高性能な「M4チップ」が搭載される見込みです。これまで、著名なアナリストであるミンチー・クオ氏やマーク・ガーマン氏らは「M5チップ」の搭載を予測していましたが、現在の情報では「M4」が確実視されており、M5に関する以前の情報は誤りだった可能性が指摘されています。現行モデルのM2チップからM4への移行は、大幅な性能向上をもたらすと期待されています。アップルはまた、AI処理能力を強化するため、より多くのコアを持つNeural Engineを搭載したバージョンのテストも進めている模様です。

さらに、長時間の使用でも快適な装着感を実現するため、新しいストラップが導入される予定です。これは、頭痛や首への負担を軽減することを目的としており、ユーザーエクスペリエンスの改善に貢献すると期待されています。

今後のロードマップとしては、今年登場する第2世代Vision Proの後に2026年のアップデートはなく、2027年には大幅に再設計された軽量モデルが登場する見通しです。この再設計モデルは、ミンチー・クオ氏が「Vision Air」と呼ぶもので、大幅な軽量化が図られるとされています。

アップルは他にも、企業向けにiPhoneやMacと連携させることで低遅延を実現する「Vision Pro」の別バージョンや、Metaの「Ray-Ban」に類似した拡張現実機能を持たないスマートグラスの開発も進めています。後者は真のARグラスへの前段階と位置づけられており、2026年の登場が予想されています。