Appleが米国PC市場で躍進、出荷台数28.7%増を記録

米国のコンピューター市場において、Appleが2025年第1四半期に主要ベンダーの中で最も高い成長率を記録したことが、市場調査会社Canalysの新たなデータで明らかになりました。同社の出荷台数は前年同期比28.7%増と大幅に伸び、市場シェアも14.2%から16.0%へと拡大しました。

同期のデスクトップおよびノートブックの米国向け出荷台数は合計1,690万台に達し、前年同期比15%増となりました。Apple単独では270.5万台を出荷し、前年同期の210.2万台から大きく増加。これは上位5社の中でも最大の伸びで、レノボの19.9%増、デルの8.3%増、HPの13.1%増を上回りました。Appleは、市場シェアを1.5ポイント以上伸ばした唯一のトップ5ベンダーでもあります。

この第1四半期の出荷急増は、主に米国の関税変更が予想される前に、ベンダー各社が在庫を前倒しで確保しようとした動きが背景にあるとCanalysのアナリストは指摘しています。この結果、市場全体で在庫水準が上昇しており、この過剰在庫と消費者への経済的圧力の増大が、年内のさらなる出荷成長を抑制する可能性が高いと見られています。

Canalysは、2025年通年の米国PC出荷台数成長率をわずか2%と予測しており、前年の約6,920万台から7,040万台への増加を見込んでいます。より明確な成長は2026年に持ち越され、4%増の7,300万台に達すると予測されています。