AT&T、SIMスワップ詐欺対策の新機能「ワイヤレスアカウントロック」を導入

米通信大手AT&Tは本日、顧客の無線アカウントを不正な変更から保護する新機能「ワイヤレスアカウントロック（Wireless Account Lock）」の提供を開始したと発表しました。この機能は、巧妙化するSIMスワッピング詐欺の防止に特化しています。

「ワイヤレスアカウントロック」を有効にすると、請求情報の更新や電話番号の転送など、アカウントに関する主要な変更が制限されます。これにより、詐欺師がユーザーになりすまし、電話番号を乗っ取って、それに紐づく二段階認証コードなどを不正に入手するSIMスワッピングから、顧客を強力に保護することが可能になります。SIMスワッピングの手口では、攻撃者が通信キャリアのサポートスタッフを装い、被害者の電話番号を不正に転送させようとします。

後払い（Postpaid）のAT&T顧客は、myAT&Tアプリからこの機能を簡単に有効にできます。一度ロックされると、以下の操作を含むアカウント変更ができなくなります。機能の解除には、アプリ内での操作とデバイスの物理的な制御が必要です。

* デバイスのアップグレード
* SIMカードまたはeSIMの変更
* 電話番号の転送
* 新規回線の追加
* 請求情報の変更
* 承認ユーザーの変更
* 電話番号の変更

この保護機能は、法人顧客やプリペイドユーザーにも順次提供される予定です。AT&Tはまた、顧客に対して、ワイヤレスアカウントロック機能を解除するよう電話やテキストメッセージで連絡することは一切ないと強調しています。