テクノロジー業界の著名なApple専門家ジョン・グルーバー氏が毎年WWDC（世界開発者会議）に合わせて制作していたポッドキャスト「The Talk Show」の特別番組が、今年は中止されました。2015年から毎年恒例となっていたApple幹部出演への招待を、Appleが辞退したことが判明しました。

Appleが辞退した背景には、グルーバー氏がWWDC 2024の数カ月前に公開した、同社に対する厳しい批判記事があると見られています。グルーバー氏はこの記事で、WWDC 2024で発表されたパーソナライズされたSiriが実際には準備不足で延期されている状況を指摘し、Appleが「真実ではない話を売り込んだ」と厳しく批判。会社の信頼性を損ね、内部に深刻な問題がある可能性を示唆していました。

グルーバー氏自身が明かすところによると、Appleはこの批判記事に対し不満を抱き、不公平だと感じていたといいます。

しかしグルーバー氏自身は、Appleの辞退を自身にとって「完全な勝利であり、Appleにとっては大きな損失」と捉えていると語っています。この出来事によって自身の独立性が示され、むしろAppleのイメージを損ねることになったと主張しています。

今年のWWDC特別番組には、ウォール・ストリート・ジャーナル紙のジョアンナ・スターン氏とThe Vergeのニライ・パテル氏がゲストとして招かれました。