Apple、開発者向けにAI活用を促進する「Foundation Models Framework」を発表

Appleは、WWDC（世界開発者会議）で、開発者がApple Intelligenceの中核をなす大規模言語モデル（LLM）を活用し、独自のアプリに組み込むための新しいAPI「Foundation Models Framework」を発表しました。

これにより、開発者はAppleのデバイス上で動作するモデルをアプリに直接統合し、Apple Intelligenceの機能を拡張することが可能になります。

クレイグ・フェデリギ上級副社長は、「プライバシーを保護しながら、ユーザーが必要とする時に、役立つ、関連性の高い、使いやすいインテリジェンスを提供するという取り組みを昨年から開始しました。Apple Intelligenceを強化するモデルは、より高性能かつ効率的になり、オペレーティングシステム全体で様々な場所に統合されています。」と述べています。

また、「デバイス上で動作するFoundation Modelへの直接アクセスを開発者に提供することで、強力で高速、プライバシーを重視した、オフラインでも利用可能なインテリジェンスを活用できるようになります。これにより、ユーザーが日常的に利用するアプリに、全く新しいインテリジェントな体験が生まれると期待しています。」とコメントしています。

Foundation Models Frameworkを利用することで、開発者はオフラインで動作し、プライバシーを保護し、推論コストが発生しないAI機能を構築できます。例えば、教育アプリでは、ユーザーのノートからクイズを生成したり、アウトドアアプリでは、オフラインで自然言語検索を提供したりすることが可能になります。

このフレームワークは、本日よりApple Developer Programを通じてテストが可能であり、来月にはApple Beta Software Programを通じてパブリックベータ版が公開される予定です。また、生成機能を既存のアプリに簡単に統合できるよう、ガイド付き生成やツール呼び出しなどの機能が組み込まれています。