Google I/OでAI強化を発表、OpenAIはジョニー・アイブ氏とのデバイス開発へ

GoogleはAIに焦点を当てたI/Oカンファレンスで、Gemini AIプラットフォームを中心とした幅広いAI強化策を発表した。

Google検索には、文脈理解を活用し、より関連性の高い結果を返すAIモードを導入。Google ChromeにもGeminiを統合し、コンテンツ要約やメッセージ作成、提案などを支援する。

Gemini Agent Modeは、ユーザーに代わってタスクを完了する自律型アシスタントとして設計され、Gemini Personal ContextはGmail、カレンダー、ドキュメントなどから情報を収集し、パーソナライズされた支援を提供する。

iPhoneユーザー向けには、リアルタイムAIアシスタンスを提供するGemini Liveを発表。画面共有、カメラアクセス、Googleカレンダーやマップとの連携をサポートする。

さらに、動画生成モデルVeo 3、画像合成Imagen 4、AIを活用した詳細な分析ツールDeep Researchなどの生成モデルも発表された。

ウェアラブル分野では、ARヘッドセットとスマートグラス向けの新OS、Android XRを発表。Geminiによるリアルタイム翻訳やナビゲーション、状況に応じた支援などの機能を提供する。Samsungが年内にAndroid XR搭載ヘッドセットを発売し、その後スマートグラスも発売予定。

Google独自のスマートグラスも公開され、レンズ内ディスプレイ、マイク、スピーカー、カメラを搭載し、Geminiによるリアルタイム支援を提供する。

一方、OpenAIは元Appleデザイン責任者ジョニー・アイブ氏が共同設立したハードウェアスタートアップ、ioを約65億ドルで買収する計画を発表。

この買収により、元Appleデザイナーを含むチームがOpenAIに加わる。OpenAIは、スマートフォンやノートパソコンを補完する「第3のコアデバイス」の開発に取り組んでいる。

このデバイスは、スクリーンへの依存を減らし、AIとのより自然なインタラクションを提供するように設計されている。周囲の状況を認識し、ユーザーの生活に密接に統合されながらも、邪魔にならない存在を目指す。

製品の開発は秘密裏に進められており、2026年後半に発表される見込み。